RAW #1187:シェイン・マクマホンWWE復帰、レインズ鼻骨骨折

(更新日:2016年3月5日)

会場:ミシガン州デトロイト

番組開始前の襲撃

会場入りするアンブローズを駐車場でレスナーが襲撃。殴りまくった後、抱え上げてリムジンのフロントガラスに二度叩きつけられる。アンブローズは首を固定され救急車で病院に搬送される。レスナーは前夜のPPVでアンブローズからローブロー攻撃、二度にわたる実況席への合体パワーボム、更にはレインズへのキムラロックで勝利寸前だったところをイス攻撃で邪魔されるなどしており、報復攻撃ではないかと実況陣。

シェインが帰ってきた

オープニングはビンス会長がリングに登場。リング中央には「ビンセント・J・マクマホン・レガシー・オブ・エクセレンス・アワード」のトロフィーが置かれている。

受賞者を発表する前に、マクマホン家の歴史について説明しておこう。私の一族は100年以上も娯楽スポーツ界に関わってきた。1914年に祖父が事業を始め、それを引き継いだのが父だ。父は北東地区を拠点にして活動し、1984年にはマジソン・スクエア・ガーデンの殿堂入りを果たした。彼は偉大な功績を残した。頭の切れる興行主だったが私生活では優しかった。温かく寛大な心の持ち主だった。

それは今回表彰される人物も同じ。仕事面では優れた才能を発揮し、人格者としても知られている。では受賞者を紹介しよう。ステファニー・マクマホンだ!

感無量な表情のステファニーが登場。リング上で娘とハグした後、この賞にふさわしいのはお前がしかいない、と語る父ビンス。実に誇らしい。優秀なプロモーターであるお前は、私の父の長所を全て受け継いでいる。おめでとう。(場内大ブーイング)

ありがとうパパ、と涙声のステフ。こんなこと、全く予想してなかったわ。スピーチの原稿を読む前に一言。私が最も感謝しているのは、人生のパートナーでWWE世界王者のHHHよ。

ステフが受賞スピーチの原稿を読み上げようとした瞬間、ステフの実兄であるシェイン・マクマホンが実に7年ぶりとなるWWE登場。ビンスとステフは驚いてボー然。場内は大歓声、そして「シェイン・オー・マック!」の大合唱。

延々と続く歓迎チャントに感激な表情のシェイン。ビンスがシェインをハグしようとするが、シェイン拒否。ビンスが差し出した手も拒否して下ろさせる。

まず最初に、声援ありがとう、と観客に感謝の言葉を述べるシェイン。大歓声で応える観客に、悪いがここからは仕事の話だ、と本筋に入る。

遂に最後の一線を越えたな、とビンスに語りかけるシェイン。これ以上は黙ってられなくて出てきた。偉大な功績賞の授与式は素晴らしいアイデアだ。ただし、受賞にふさわしい人間ってのは、お前じゃない。シェインの視線を浴びてギクッとするステフ。やあステフ、悪いがそういうことだよ。

冷静になれ、とシェインを制するビンス。話があるならバックステージで二人だけで話そうじゃないか。

俺が子供の頃に言ってたよな、とシェイン。「問題に対しては真正面から向き合え」って。「リングで決着をつける」ってのもあんたの口癖だったじゃないか。だから来たんだ。

私は空気扱いされてるけど、シェインは何様のつもりなの、と妹ステフ。私の晴れ舞台なのよ。私は偉大な功績を残したの。

お気の毒だが、お前は何もしてないよ、とシェイン。あんたに何が分かるのよ、とステフ反論。長い間、団体を離れてたのに。ただの視聴者が偉そうな口をきかないで。言っておくけど、私と夫は10億ドル規模の事業を成功に導いた。ファンに感謝されなくても毎日必死に働いてきたわ。

もしかして彼女は知らないのか? と意味ありげにビンスに問うシェイン。ビンス無言。おおー、どうやら何も知らないんだな、と笑うシェイン。じゃあ教えてやるよ。お前とダンナのHHHのせいで、この会社は大ピンチなんだ。数字がそれを示している。株価、視聴率、とんでもない量の負傷者数。お前が管理している会社は今や崩壊寸前なんだよ。

大観衆の前でよくも言ってくれたわね、とステフ。あんたこそ成功とは無縁の人間でしょ。何でもすぐあきらめる根性なし。分かったのなら私のリングから出て行きなさい。お前のじゃなくて「親父の」リングじゃないのか、とシェイン。

何も理解してないようだから話してやる。数年前、お前の父親はとても大きなミスを犯した(ビンス、苦渋に満ちた表情で天を仰ぐ)。その窮地を救ったのが俺だ。お前は知らなかったようだが、その時に俺と親父はある契約を交わした。俺はしばらく休暇を取ることになり、新しい事業を始めることも許された。その間も俺はWWEの社員だったんだ。

あり得ないわ、と失笑するステフ。それが本当なら私も知ってたはずでしょ。信じたくない気持ちは分かるよ、とシェイン。ちなみに、お前が出世できたのは俺の指示があったからだ。

話にならないわ、と再び失笑のステフ。パパ、全部ウソだと言ってよ。固まるビンス、シェインと二人で話がしたい、とだけ答える。こんなのバカげてるわよ、とステフ。祭典が迫ってるのよ。チケットが欲しいの? 奥の席でいいんなら用意するよう努力してみるわよ。

その件についてもシェインと協議したいんだ、とビンス。話の内容は後で教えてやろう。表情が曇ったステフ、シェインの話は本当なの? と父に詰め寄る。トロフィーはバックステージで渡すよ、と話をはぐらかすビンス。本当なのか? とシェインがマイクを向ける。そうとも言えるが詳しくは後で、と再びはぐらかすビンス。呆然として涙目になり始めるステフ。全部本当だ、とシェイン。当時はそれが団体をにとって有益だったんだ。
ロープを下げて退場をうながすシェイン。今夜のことは絶対に許さないわよ、と兄を威嚇してリングを去るステフ。

二人きりになったリング上。何が望みだ、とビンス。また金が欲しくなったか。小切手帳を用意するから金額を言え。幾らでも払ってやる。

金の問題じゃない、とシェイン。あんたの下を離れたことで俺は大金を手放した。後悔したこともあったが、あんたに縛られない生活はそれ以上に魅力的だった。俺は自由だ。いま問題にしたいのは遺産のことだ。祖父の代から続く事業をあんたは受け継いだ。あんたが3代目。そして俺が4代目。俺の家には5代目となる息子が3人いる。俺はWWEを潰したくない。5代目、6代目以降もずっと存続させたい。そのためには変化が必要なんだ。俺の望みは簡単。RAWを仕切る権限が欲しい。(観客「イエス!」チャントで歓迎)

おお何と、そう来たか、と笑うビンス。RAWを仕切りたいだと? 団体の命運を担う看板番組だぞ。RAWを牛耳る者はWWE全体を支配することにもなる。WWEは今や大手上場企業なんだぞ。昔のように好き勝手なマネはできなくなったんだ。

やはり物事は悪い方向に向かってるな、とシェイン。俺は新しい世代のために団体を変えたい。

私を怒らせたいのか、とビンス。貴様はいきなり現れてステファニーを侮辱し、この私に恥をかかせた。シェインが仕切る番組を貴様らは見たいのか(観客「イエス!」)。貴様らは何も分かってない。頭の悪い連中だな。

ではこうしよう。シェイン、貴様と取引だ。望みは叶えてやる。その代わり一晩限り、一度だけ試合に出ろ。その試合に勝てば望みを叶えてやる。ただし負けたら貴様が貸金庫に保管している書類を全て頂く。貴様は二度と私に偉そうな口を叩けなくなるのだ。日時と対戦相手は私が指定する。どうする?

悪魔との取引には慣れてるよ、とシェイン。取引に乗ろう。試合に出るよ。ビンスと握手して退場しようとするシェイン。

では退場する前に、試合の日時と対戦相手を発表してやろう、とビンス。尊大な貴様にピッタリのビッグな相手だ。舞台はレッスルマニア。対戦相手は、アンダーテイカーだ。ドヤ顔のビンス。ざわめく観客。

The match is set! #ShaneMcMahon will face #TheUndertaker at #Wrestlemania in Hell in a Cell! #RAW

WWEさん(@wwe)が投稿した写真 –

おっと、逃げ足の速い貴様に逃亡されては困るな、とビンス。なので試合形式はヘル・イン・ア・セル戦とする。表情を崩さないシェイン。ドヤ顔で退場していくビンス。

ネヴィル&ルチャ・ドラゴンズ vs ニュー・デイ

コフィ・キングストン ○ (フォール) ● シン・カラ
※トラブル・イン・パラダイス。

アンブローズも帰ってきた

レスナーがヘイマンを伴って登場。今から始まるのは本日のメインイベントだ、とヘイマン。レスナーは試合用コスチュームも用意してないが、どんな局面だろうとレスナーが絡めば最大の見せ場となる。レスナーは誰よりも集客力がある。娯楽スポーツ界と総合格闘技界を制した看板男だ。

昨夜のPPV、レスナーはレインズの上関節技を極めた。あと少しでレインズはタップするところだった。アンダーテイカーもタップしたキムラロックだ。レインズだって降参したに決まってる。タップ寸前のところで割り込んできたのがアンブローズだ。正統派のレスリング勝負があの男のせいで台無しになった。野蛮極まりないケンカ戦となり、レスナーは祭典の出場権を逃した。レスナーはこの事態に憤慨している。

変人アンブローズは結局フォールを奪われて祭典進出を逃した。周囲の状況が見えていなかったのだ。そして今日、アンブローズが会場入りした直後、復讐の鬼と化したレスナーはリベンジを成し遂げた。レスナーの怒りはそれほどまでに激しかったのだ。レスナーは存在自体がメインイベント。HHHやレインズはレスナーを差し置いて祭典のメインに出るのか。全てはアンブローズのせいだ。あの男は反社会的で粋がっている悪ガキと同じ。

レスナーは祭典での対戦相手を求めている。我こそはと思う者がいるのなら忠告しておくぞ。今から病院に行ってアンブローズと面会して来い。レスナーを怒らせたらどうなるかを教えてもらえ。祭典の日まで無慈悲な破壊行為が延々と繰り返されるかもしれん。レスナーは歯向かう者に対して容赦しない。

ここでサイレンの音が鳴り響き、救急車が暴走しながら会場入りする様子がスクリーンに映し出される。ステージ横に入ってきた救急車を運転してるのはアンブローズ。フラフラになりながら救急車を下りてリングへ向かう。

#DeanAmbrose is back at the Joe Louis Arena! #Raw

WWEさん(@wwe)が投稿した写真 –

リングを下りてアンブローズに歩み寄ったレスナー、倒れていたアンブローズの顔面を踏んでからステージに向かう。続けてヘイマンがアンブローズの顔面にマイクを落とす。

そのマイクを拾ったアンブローズが絶叫。勝手に逃げるな! 俺が不死身だということを分からせてやる。祭典でお前とやり合ってやる。反則なしのストリート戦だ!

それを聞いて笑いながらUターンするレスナー。アンブローズを捕らえて場外でのF5。彼は君の挑戦を受けたぞ、とヘイマン。

HHHもシェインと抗争した歴史があるものね

控室で憮然とした表情のステファニーをなだめるHHH。気にするなよ。

そんなの無理だわ、とステフ。人生最高の夜が台無し。パパから名誉ある賞をもらえるはずだったのに、兄の登場でブチ壊し。しかもパパを侮辱された。

これから先もお前の兄貴が敗者であることに変わりはない、とHHH。今夜は予想外の展開から始まったが、最後に笑うのは俺たちだ。ところで、レインズにはお前から伝えるか?

任せて、と微笑むステフ。頼んだぞ、と何かを依頼するHHH。

ステフ、警告というか脅し

バックステージを歩くレインズにステフが近づく。どこへ行くの? アンブローズのところだ、と言って去ろうとするレインズ。

そんな時間はないわよ、とステフ。あなたには試合が控えてる。相手はあなたの成功の陰で屈辱を味わってきた男、シェイマスよ。シェイマスには仲間がいるわ。あなたとアンブローズの「兄弟ごっこ」とは違って、彼らは本物の絆で固く結ばれてる。彼らはあなたと違って祭典のメインに出られないから不満を募らせているわ。祭典の前にあなたを負傷させようと襲ってくるかもね。嫉妬心というやつよ。気を付けたほうがいいわ。

ビッグ・ショー&ケイン&ライバック vs ワイアット&ハーパー&ローワン

試合途中、エプロンにいたライバックが突然試合を放棄して退場。

ブレイ・ワイアット ○ (フォール) ● ケイン
※シスター・アビゲイル。

もうヒールターンっすか

バックステージを歩くライバックにインタビュー。試合放棄の理由を問われ、「昨夜は勝ったが何も得られなかった。タッグチームはもう沢山だ。次は自分のために闘う。俺はスポットライトを浴びて当然の男だ。ケインや大巨人に何の不満もないが、独立する時が来たんだ。誰に何を思われようとも関係ない。目的を果たすためにはどんな壁をもブチ壊す」

サーシャ vs ナオミ

終盤、介入するタミーナを排除するためベッキーが乱入しタミーナと殴り合い。

サーシャ・バンクス ○ (タップ) ● ナオミ
※バンク・ステートメント。

試合後、シャーロットが登場。感動したわ(と泣きマネ)。この2週間、あなた達の息はピッタリね。権力者が教えてくれたんだけど、ある試合で勝った方が祭典のディーバ王座戦で私に挑戦できる栄誉を与えられるらしいわよ。その試合とはベッキーvsサーシャ。どっちが勝つのかしら。随分と信頼し合ってるようだけど、この先楽しくなりそうだわ。

ビンス、あくまで戦略を強調

控室で父ビンスに話すステファニー。団体を危機にさらすつもりなの? シェインに経営権を握られたら団体は終わるわよ。兄の下で働くなんて何があってもイヤ。私の立場も分かって欲しいわ。

シェインがセル戦でテイカーに勝つなど不可能だ、とビンス。私の意図が分かるか? シェインをうまく転がして、祭典で別のメイン戦を組むことができた。偉大な功績を残すために戦略を練ったまでだ。目的のためには手段を選ぶな。最後は我々が勝つ。リスクは承知だ。

2016年、2組目の殿堂入り発表

BREAKING: #TheGodfather will be inducted into the #WWEHOF Class of 2016!

WWEさん(@wwe)が投稿した写真 –

2016年の殿堂入りメンバーとして新たにゴッドファーザーが紹介される。

レインズ vs シェイマス

終盤、HHHが登場。スーツ姿ではなく、革ジャン姿でベルトを抱え、その革ジャンを脱ぎ捨ててリングに歩み寄る。レインズが場外に下りてHHHと乱闘開始(試合はどうなった?)。

不意打ちでゴングをレインズのノドに叩きつけて優位に立ったHHH、実況席にレインズの顔面を何度も激突させる。鼻から出血したレインズの顔面に今度はパンチを何発も打ち込むHHH。最後は鉄階段の上でペディグリー。

一連の攻撃でレインズは鼻骨を骨折し、翌日に手術したと発表されている。

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