RAW #1138:ロリンズの巧妙な罠に墜ちたオートンを救う「あの男」

(更新日:2015年4月9日)

会場 アイオワ州デモイン

オートン、火中の栗をあえて拾いにいく

オープニングは権力者チームの一同がリング上に勢揃い。前回RAWでオートンに復讐されたロリンズも登場。観客は「ロリンズ!」チャントで声援を送る(ロリンズは地元アイオワ州出身)。そのロリンズがマイクで語り始める。

今お前らは俺の名前を叫んでるが、先週襲われた時は大喜びしてたんだろ(観客、大歓声で肯定)。オートンがやったことは裏切り行為だ。奴は嬉しそうに俺を痛めつけた。あの男を信じてたのに。友人や家族同然だと思ってたのに、奴は裏切った。お前らは思ってるだろう。ロリンズもシールドを裏切ったじゃないかと。俺はビジネス上の決断を下したに過ぎない。プロとして当然の行動であり、ランディがやったのとは違う。奴の行動には人間らしい感情や良識が全くない。人格が破綻している。奴は3週間、権力者チームに戻ったフリをして、俺たちやHHH、ステファニーをもコケにしたんだ。俺たちは寛大な心で奴を迎え入れたのに、そんな気持ちを踏みにじった。

ロリンズからマイクを受け取った大巨人。すまなかった、とロリンズに謝罪。先週の件は俺にも責任がある。俺だって悔しい。オートンと協力し合えると思ってたのに、そうではなかった。奴は草地に潜むネチネチした陰険ヘビ野郎だ。そんなヘビは俺がブーツで踏み潰してやる。

続いてケイン。俺は大巨人と違ってダマされにくい男だが、オートンにはやられた。同じ誤ちは二度と繰り返さない。オートンに思い知らせてやる。

続いてJ&Jのジェイミー。俺自身、あいつに何度か襲われたがそれはいいんです。自分よりあなたが心配だ。上司であり友人であるあなたがオートンに暴行された時は心が痛んだ。しかし誰よりも心を痛めているのはジョーイです。

名指しされたジョーイ、マイクを渡されるが今夜も喋ることができず、大巨人の胸で泣く。

確かに俺は傷ついた、とロリンズ。しかし今後傷つくのはオートンのエゴだ。やりたい放題やっても最後には許されると奴は思っている。俺を怒らせるとどうなるか分からせてやる。俺と祭典で対戦したいそうだな。いいだろう。やってやる。ただし条件が1つ。今夜俺と対戦しろ。

これを受けてオートンがステージに登場。俺はもうWWEの顔なんかじゃない。ただの男だ。先週お前を泣きわめかせただけの、ただの男だよ。今夜もお前をぶちのめすことになる。いいぜ、今夜闘ってやる。魂胆は分かってるさ。5対1にしたいんだろ。一人じゃ闘えない男だからな。俺には権力者全員を倒すだけの毒がある。たとえ今夜袋叩きになっても祭典でお前をぶっ潰す。

AJvsニッキー

試合前のインタビューで「最近まで仲が悪かったのに突然組んで私たちに勝てるわけないでしょ」と、自分たちも最近まで仲が悪かったことを完全に忘れてAJ&ペイジをバカにするベラ姉妹。

ニッキー・ベラ ○ (フォール) ● AJ・リー
※ラック・アタック。

大巨人&ケイン、遂にロリンズを見捨てる

大巨人とケインにルネがインタビュー。今夜のロリンズvsオートン戦で二人ともロリンズを援護するんですか? との問いに、「運営部長からの命令により大巨人はセコンドにつく」とケイン。

お前の命令だと? と大巨人が噛み付く。そういうことは事前に言え。わざわざカメラの前で偉そうに俺に指示しやがって。

俺には運営部長としての権限がある、とケイン。そりゃ結構なご身分だな、と大巨人。二人の口論が激しくなり始めたところでロリンズがやって来る。

待て待て。何やってるんだ。先週もケンカして帰宅させられたのを忘れたのか。ステファニーに怒られた後に反省したのか。自分の立場を考えろ。HHH夫妻と俺に恥をかかせるな。どこまでバカなんだ。

バカと聞いてロリンズにガンを飛ばす大巨人、言葉に気を付けろよ、と静かに脅す。怯えるロリンズ。その大巨人を制止したケインもロリンズに反論。ステファニーならともかく、お前に非難される筋合いはない。先週の件は俺たちにも責任がある。しかし実際はいい気味だと思っていた。甘やかされたガキみたいな態度を取っているが、マネー権を取れたのは俺のおかげだというのを忘れたか。恩知らずは報いを受けるべきかもしれない。今夜、俺はセコンドにつかない。大巨人、お前はどうする。

大巨人、無言でロリンズを睨んでから去る。ケインも去り、「やばい……?」と固まるロリンズ。

ライバックvsミズ

試合前のインタビューで語るミズ。アンドレ杯は俺が優勝する。助手が勝たせてくれるからな。

何か言おうとしたミズドウを遮り、助手のお前が俺をサポートしなければ解雇だ。業界から追放され、存在すらしなかったことになる、と最後通告するミズ。

試合途中、場外に落ちたミズを捕らえたライバック、ミズを固定してからミズドウに「殴れ!」とけしかける。拳を握ってニヤリと笑うミズドウ。しかし反撃してライバックを蹴散らしたミズ、その拳を下ろせ! とミズドウに命令。ミズドウは何もせず従う。

ライバック ○ (フォール) ● ザ・ミズ
※シェルショック。

試合後、ミズを起き上がらせようとするミズドウ。遂にミズドウ反逆か、と期待する観客と視聴者。しかし、起き上がってすぐ背後に回ったミズがミズドウにスカル・クラッシング・フィナーレ。ミズドウがやるかと思わせたことを逆にやる。

テキサスなまりの男は誰だ

前回RAWでラナが受諾したため決定されたUS王座戦の調印式。先に入場したシナがマイクで語る。ルセフはスーパーアスリート。ロシアの英雄だ。一方で我が国の象徴である王座を保持している。俺自身は長い間悩んだ。奴がアメリカを象徴している現実をな。観客全員の象徴でもあるんだ。それでは困るから俺は王座に挑む。俺が勝たない限りルセフはキミたち一人一人の象徴であり続けるんだ。アメリカを中傷しまくってる男がアメリカの象徴であることにはウンザリだ。戦場の最前線にいる兵士のみんなに合わす顔がない。

続いてルセフ入場。ラナではなく弁護士の男性が後に続く。「ラナを出せ!」チャントが響く中、ルセフは署名を拒否。弁護士がマイクを持つ。ルセフの弁護士として署名を拒否する。ルセフが祭典でシナと闘うことはない。テキサスなまりがヒドいらしく、あの田舎者は弁護士なんかじゃない、駐車場係だ、誰が連れてきたんだ! とバカにしまくる解説者JBL。

「先週再戦を認めただろ」と反論するシナに対し、この証拠映像を見なさい、と弁護士。流されたのは、2週間前にステファニーがリング上でシナに告げた「ルセフが認めない限り祭典での再戦はない」という発言と、前回RAWでラナが再戦を認めた場面。今の映像からも明らかな通り、ルセフは何も認めてない。しかしながら、シナが言論の自由を尊重するなら話は別だ。シナが守るべき条件は1つ。アメリカ人特有の野蛮な行動を控え、私の顧客が意見書を読むのを黙って聞いて頂きたい。でなければ祭典での試合はない。

ルセフが意見書を読み上げる。懲りないアメリカ人はすぐ再挑戦を要求する。前回PPVでシナは俺に負けたのに、まだチャンスをくれと言う。弱い証拠だ。アメリカ人は失敗が好きだ。この国の親たちはろくでなしばかりだ。子供はボンクラに育つ。シナ、怒ってTシャツを脱ぎルセフを襲撃しようとするが弁護士に制止される。アメリカ人は人類の恥、悪性の腫瘍だ。こんな国はすぐ滅びる、と続けるルセフ。

睨み合った後、書類にサインし、テーブルをひっくり返して逃亡するルセフと弁護士。ひとまず調印は成立。

セザーロ&キッドvsキングストン&ビッグ・E

セザーロ ○ (フォール) ● コフィ・キングストン
※後頭部へのヨーロピアン・アッパー。

試合後、場外で観戦していたロス・マタドールがニュー・デイを襲撃。セザーロがウッズをニュートラライザーで叩きつけるが、そのセザーロをエル・トリートがルチャ技で場外に落とす。

J&Jも遂にキレた

ロリンズがJ&Jの二人に指示。今夜のオートン戦では同じ過ちを繰り返すな。俺の指示通りに動け。先週みたいに孤立するのはゴメンだ。

先週はボスが俺たちを帰らせたんですよ、と反論するジェイミー。口答えするのか、と怒るロリンズ。意外にも才能豊かな男だと思ってたが、護衛も出来ないのに俺に歯向かう才能もあったとはな。

俺の忠告通りにしてれば先週のような事にはならなかったんですよ、と更に反論するジェイミーをロリンズがビンタ。クビにして田舎に帰らせるぞ、と怒るロリンズに、キレたジェイミー怒る。自分から辞めてやる! と去っていくジェイミー。ジョーイは無言のまま、ジェイミーの後を追って去る。

二人ともクビだ、勝手にしろ、役立たずめ! と怒鳴るロリンズだが、味方は一人もいなくなってしまった。

レスナー、レインズを語る

他人を破壊するために俺は生まれた。残酷だと思う奴もいるだろう。しかし俺は楽しんでる。それが俺の本性であり、だから俺は復帰した。

祭典とは、相手をシバキ倒して報酬をもらう大会のことだ。昨年のアンダーテイカー戦も勝負は見えてた。観客は動揺してたが、そんなのはどうでもいい。ロックをハリウッドに追いやり、テイカーの無敗記録を止め、シナを主役の座から引きずり降ろした。俺が支配者だ。

これからは守りに入る。防衛モードに入ったら俺は更に容赦ないぜ。レインズに1つ言っておく。俺を倒すなんて夢物語もいいとこだ。かつてないほどの苦痛を味わうぜ。感動的な結末など期待するな。祭典の大舞台でボロボロにしてやる。レインズはジ・エンドだ。

大巨人vsローワン

ゴング前に大巨人がローワンを襲撃。KOパンチの後、コーナー中段からエルボーを落とす。試合は不成立。大巨人は悠々と退場。

新たな殿堂入りメンバーの発表

新たに2015年WWE殿堂入りが発表されたのはラリー・ズビスコ。サンマルチノの弟子としてデビューしたが、師匠を裏切ってヒール転向し、2度のAWA王者に輝いた。WCWの解説者時代はnWoと敵対し抗争を繰り広げている。

バトルロイヤル

ケインがマイクを持つ。アンドレ杯で優勝するのは俺だ。それを今お前らに分からせてやる。今日もホーガンばりの赤いTシャツを着ているアクセルを見つけてギロリと睨んだケイン。俺はアクセルマニアが嫌いだ。

ここでヘンリーが入場。アンドレ杯に俺も参加させてもらうぜ。ヘンリーのリングインを合図にバトルロイヤル開始。最後まで残ったケインとヘンリーの一騎打ち。しかし潜んでいたアクセルが背後から両者を落とそうとする。ケインは落ちたが、踏ん張ったヘンリーが反撃。アクセルを場外に投げ捨てる。

レインズ、ヘイマンを無視してレスナーに語りかける

ヘイマンが今夜もリング上で熱弁をふるう。この場で諸君にはっきり教えてやろう。レスナーは平和主義者ではない。彼は征服者であり、猛獣だ。愛を届けるために祭典に出場するのではない。戦争するためだ。誰もが疑問を抱くだろう。レスナーが一線を越え、ルールや規制を破ったら連中はどうするのだ。照明を消してPPV放送を中断するのか。WWEネットワークの登録者に返金でもするのか。結局、試合を止めることはできない。不動の王者レスナーには逆らえないのだ。(ここで今夜もマイク音声が消される)

私を黙らせたいようだが、レスナーが許されぬ行動に出たらどうする気だ。誰も彼を止めることはできないぞ。レインズさえもだ。レインズは逸材だ。NXTでは傑出した存在で、ランブル戦に優勝し、ブライアンも倒した。シールド時代も際立っていた。その若者が厳しい現実にビンタを食らったらどうする。祭典でレスナーに容赦なく叩き潰されたらどうする。レスナーにとってレインズは次世代を担う偉大なサモアの戦士などではない。単なるサモアの敗者にすぎない。レインズは猛獣レスナーを倒すことなどできない。祭典で勝つことなどできない。WWE王座を獲ることなどできない。

ここでレインズ入場してヘイマンと対峙。あんたを尊敬してるよ、本当だ。業界で最も口が達者だからな。俺の一族を罵倒しているが、皆に警告してるだけなんだろ。あんたに用はない。あんたの顧客レスナーに用がある。

リング上のヘイマンを無視し、正面カメラを見すえ、画面の向こうにいるレスナーに対して語りかけるレインズ。遂に決着をつけるときが来たぜ。俺も戦争を望んでいる。俺には大勢の一族がいる。一族の誰もが俺を支えてくれるはずだ。彼らのためにも王座を奪取してみせる。皆の度肝を抜く大番狂わせを演じてやるぜ。俺はあんたを倒すことができる。そう信じている。

ヘイマン、次の心理戦を示唆

バックステージでヘイマンにルネがインタビュー。レインズの話を聞いた感想を問われ、「面白くなってきた。彼は激しい敵意を内に秘めたまま冷静な態度で祭典を待っている。彼は心理戦の達人とゲームをしている。次はこちらが手を打つ番だ。祭典まで待つ必要はない。次回RAWでレインズをレスナーと対面させてやる。面と向かってレスナーに何でも言ってみるがいい。ただ不安もある。レスナーが何か言ったり不適切な行動をとってレインズを傷付けるかもしれない。猛獣を阻止することはできないぞ」

6人タッグ ブライアン&ジグラー&アンブローズvsバレット&ハーパー&スターダスト

ディーン・アンブローズ ○ (フォール) ● バッドニュース・バレット
※ダーティー・ディーズ。

今夜もまた負けたバレット。前哨戦で全敗という不名誉な記録でも狙ってるのか。試合後、全員による乱闘を経て最終的にベルトを手にしたのは王者バレット。ようやくバレットがベルトを取り戻す。

ロリンズ、パトロンにも見捨てられ完全孤立

HHH夫妻の控室にロリンズがやって来る。どうなってるんだ。ケインたちは俺を見捨て、J&Jは辞めてしまった。俺は独りでオートンと闘うのか。なんとかしてくれ。

私たちに頼むの? とステファニー。しっかりしなさい。あなたが仲間を邪険に扱ったからでしょ。ツケが回ってきたのよ。先週あんたがケインたちを家に帰したから俺はこんな状況に追い込まれたんだぜ、と反論するロリンズ。

誰に向かって言ってるんだ、と呆れるHHH。おいおい待てよ、スティングとのかくれんぼに飽きたか? とHHHをバカにするロリンズ。怒って睨みつけるHHH。しかしビビらないロリンズ、HHHの怖い視線を真正面から受け止める。なんだよ。団体の未来を潰すのか。できるわけないよな。

ステファニーが仲裁。悪いけど自分の不始末は自分で責任を取りなさい。少しは大人になったらどう?

出ていけ、とHHH。俺たちに逆らったら状況はもっと悪化するぞ。

ワイアット劇場

先週、あんたは俺の思い出を利用しようとした。骨つぼで俺の心に恐怖を植え付けようとした。しかし成功したのは椅子を灰に変えたことだけだ。あんたに何が残っているのかを知りたい。苦悩か、恐れか。人前に出るのが怖いか。あんたの命運は尽きた。自業自得だ。祭典がレクイエムになり、安息の地になる。俺はテイカーを倒し、神々と同格になる。そして新たな恐怖が訪れる。

オートンvsロリンズ

味方が誰もいなくなったロリンズ、神妙な表情でステージに現れ、マイクで語り始める。ランディ、あんたは3週間かけて計画を練り上げ、権力者全員をコケにしやがった。しかし……。

しばらく黙って下を見つめたロリンズ、次第に肩をふるわせて笑い始める。しかしな、俺は3時間もあれば十分だったぜ。

笑い始めるロリンズの背後から権力者チーム全員が登場。HHH夫妻、大巨人、ケイン、J&Jの二人、全員が笑顔でリング上のオートンを挑発し始める。ハメられたと知ったオートン。場外に降りて椅子を持ち込み威嚇。しかし権力者チームは全員でリングを取り囲む。

四方から囲んだロリンズたちが一斉にオートンを襲撃しようとリングに入った瞬間、場内が暗転。数秒後、照明がついたリング上、オートンの隣りに立っていたのはスティング。権力者チームだけでなくオートンも突然出現したスティングに驚く。

次の瞬間、オートンは椅子で、スティングは黒バットで権力者チームを襲撃開始。J&Jにスティンガー・スプラッシュ、さらにはスコーピオン・デスドロップを浴びせて吼えまくるスティング。オートンもJ&JにRKOを炸裂させ、リング内で並んで雄叫びをあげるスティング&オートン。場外で呆然と立ち尽くすHHH。

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