RAW #1177:恐怖のビンス会長降臨! しかし逆挑発で好機を掴んだレインズ
(更新日:2016年1月2日)
会場:ペンシルベニア州フィラデルフィア
ステファニーの猛烈ビンタ8連発
オープニングはステファニーが登場。前夜のPPVで夫のHHHがレインズから病院送りにされ、不機嫌な表情でリングイン。
会場からの大ブーイングにも屈しないステファニー。世の中の一般的な傾向として権力を持つ女性は好かれず、冷酷で意地悪で情け容赦ないと思われてるが、それは勘違いよ。私もあなた達と同じなのよ、資産力と受けた教育の水準を除けばね。
私は普通の人間。妻であり母でもある。昨夜はツラかった。目の前で無防備な夫がレインズに暴行されたのよ。なぜあなた達のお父さんが暴行され病室で吐血してるかを娘たちに説明する時は胸が張り裂けそうだった。
あなた達が求めてるのは冷酷で意地悪な私なんでしょ、分かってるわ。だったら望みどおりにしてあげるわ。レインズ、あなたが襲った相手は私の夫であり、WWEのCOO、つまりあなたのボスよ。したがって私に残された選択肢は一つしかない。
ここでレインズが登場。リングインしてステファニーと睨み合う。客席からは「ありがとうロマン」チャント。
俺にも子供がいるよ、とレインズ。今日は娘の誕生日だ。おめでとう。でも言っておくが、HHHを暴行したことを後悔などしていない。
無神経すぎて呆れるわ、とステファニー。娘の誕生日おめでとうですって? お気楽でいいわね。あなたの奥さんはどんな思いであなたの蛮行を娘に説明したのかしら。文句があるなら言いなさいよ、聞いてあげるわ。
俺は忙しいんだよ、とレインズ。クビにするならさっさとしろよ。あんたはクビ! と言ってみろよ。
あんたはただの臆病者よ、と不敵に笑うステファニー。ファンと同じように私からも「ありがとうロマン」と言わせてもらうわ。WWE世界王座戦で負けてくれてありがとう。でもあなたは自分の敗北を他人のせいにして、無関係な私の夫を徹底的に痛めつけた。あなたは負け犬で、救いようのない恥知らずだわ。
恥知らずだって? と笑い始めるレインズ。冗談は止めてくれよ。恥知らずはステフ、あんただ。あんたの夫も恥知らず。いや、そもそもマクマホン一家は全員が恥知らずだ。
恐ろしい表情でレインズを睨みつけるステファニー。観客からの「イエス!」の大合唱にキレたか、レインズに強烈なビンタを8連発。レインズの顔の半分が赤く腫れ上がる。
▲ ビンタされた直後、赤く腫れ上がったレインズの顔。
私から解雇を言い渡すつもりはない! と怒鳴るステファニー。この会場に向かってるある人物に委ねるわ。他ならぬこの団体の会長、ビンス・マクマホンよ!
アンブローズ vs ジグラー
※オーエンズの乱入。
前夜にIC王座から転落したオーエンズがアンブローズに報復のパワーボム2連発。ジグラーにもパワーボムを仕掛け、ダウンしているアンブローズの上に叩きつける。
オーエンズ、王座奪還のため狂犬を付け狙う
バックステージでオーエンズにインタビュー。アンブローズを襲ったのは正当な行為だと考えていますか? との問いに「正当かどうかなんてどうでもいい。さっきの行動は単なる序章だということをお前らは心配しておけ。アンブローズがイカれてると言うが、本当の意味であいつの精神を崩壊させてやる。あいつを病院送りにして、俺のIC王座を取り返す」
ECWの地、フィラデルフィア
昨夜は失敗した、とババ・レイ。また負けた。次も同じかもしれん。でも俺たち4人はこの街フィラデルフィアで学んだ。屈してはいけない。何度叩きのめされても立ち上がって闘い続けなければならん。
この街は原点、すべてが始まった。フィラデルフィアで俺たちは血も汗も涙も流した。それに比べれば屁でもない、と他の3人も同調。ワイアット・ファミリーよ、俺たちの原点であるこの街で勝負しようじゃないか、と語るババ・レイ。今夜、この街に過激な世界を思い出させてやる。
不機嫌なビンス降臨
トゥルースとダラスの試合途中、映像が切り替わって会場に到着したリムジンがスクリーンに映し出される。待ち構えていたステファニーがドアを開け、車からビンスが不機嫌な表情で降りてくる。行きましょう、と声を掛ける娘を制するビンス。いや待て、お前は夫の所に戻ってやれ。私が対処しよう。
怖い表情のビンスにビビってるリング上のトゥルースとダラス、映像が消えて動揺しながら試合再開。しかし数分後、ビンスがテーマ曲と共に登場。試合などお構いなしにリングインして、私のリングから今すぐ出て行け! と全員に命令。
実況陣、おそらく素でビビる
ビンスが演説を開始。今頃控室では一人の男が冷や汗をかいてるだろう。ものすごい量の汗をな。そいつは私の出方をうかがい、そして考えているだろう。ビンセント・ケネディ・マクマホンの目の前に立ったらどうなるかをな。全能の神と対面するようなものだ。ひとまずリングを下りよう。
場外に降り、実況席のすぐ横に椅子を用意させて座るビンス。緊張で固まる実況席の3人(特にすぐ横のバイロン)。
ビンス、レインズの挑発に乗る
CMが明け、再びリングに上がるビンス。レインズよ、償いの時間だ。隠れてないで出てこい。
レインズがステージから登場しリングイン。臆することなくビンスを睨みつけるレインズ。
貴様が萎縮するのも無理はない、とビンス。私を前にすると誰もがそうなるからな。私の義理の息子は今もコネティカットで痛みに苦しんでいる。最後のチャンスをやろう。謝罪しろ。
首を横に振って睨みつけるレインズ。観客は「ノー!」チャントでレインズを支援。
ファンを裏切るのはツラいだろうが素直になれ、とビンス。心の底では謝りたいんだろ。両手をついて土下座して謝罪しろ。再び首を横に振って拒否するレインズ。
昔なら力ずくで謝罪させたところだ、と言うビンスに苦笑するレインズ。何を笑ってる? とビンス。冗談を言ってるとでも思うか? 今の私には無理だと思うか?
臆せぬレインズを見たビンス、怒りの表情でスーツの上着を脱ぎ始める。
ここでシェイマス登場。会長、邪魔して申し訳ない、許してくれ。会長の強さは健在だが俺に任せてくれ。謝罪する役目を俺にやらせてくれないか。誰だろうと会長を侮辱する奴は許さねえ。地球上の全ての人間がマクマホン一家を尊敬するべきだ。俺の祖国アイルランドの血を引く会長に代わって、今夜俺をレインズと闘わせてくれ。
おいレインズ、たった5分15秒で俺に王座を奪われ、昨夜のPPVでも俺にぶっ潰されたよな。今もまだ万全じゃないだろ。お前に負ける気がしない。今夜も王座を賭けようじゃないか。
お? と好機を感じて表情が変わるレインズ、ビンスに視線を移す。観客も「イエス!」チャントで支援。
望むところなのか? と問うビンスにレインズは頷く。お前らも今夜、王座戦が見たいのか? と観客にも問う。観客は大歓声で意思表示。ノリのいい観客はダマしがいがあるな、と笑うビンス。お前にチャンスなどやらん、とレインズの目の前で言い放つ。
ビンスからマイクを強奪したレインズ、ビンスを睨んだまま語る。ジイさん、ケチだな。あんたのタマはグレープフルーツ並みだったが、今は干し上がったプルーンくらいか。あんたはもう70歳。時代は終わったんだよ。マイクをビンスの胸に押し付けて返却するレインズ。
このクソ野郎が、と挑発に乗ってしまうビンス。試合を組んでやろうじゃないか。しかし条件がある。今夜王座を手にできなければ、お前はクビだ!
しばし睨み合った後、突然レインズに握手を求めるビンス。しかし歩み寄った直後、レインズの股間をおもいっきり蹴り上げる。悶絶してうずくまるレインズを睨みながらビンスはリングを降り、ステージ上のシェイマスと肩を組んで挑発。
ライバック&スワガー vs デル・リオ&ルセフ
※スーパーキック。
ローズ通信
シャーロットは父親の助けを借りてディーバ王座を防衛した。親友のベッキーは心配してるようだ。卑劣な父親に似てきたってね。
でも心配ないよ。シャーロットが父親に並ぶためには、16回王座を獲得することと、4回離婚しなきゃならない。それから何度か財産を失えば少しは父親に近づけるかな。(シャーロットが最近1回目の離婚をしたことには触れていない)
ネヴィル vs ブリーズ
試合開始前、ミズが登場。俺が手を上げたらみんな黙れ。カメラと照明の用意はいいか? では、アクション!
ミズの合図で試合開始。大きなメガホンを持ってネヴィルに指示を出すミズ。とても迷惑そうなネヴィル
※レッド・アロー。
あんた007を狙ってるというのか
バックステージで口論するミズとネヴィル。俺ならお前の魅力を引き出せるんだと主張するミズ。
もっと広い視野を持て。「スター・ウォーズ」の新作が大ヒットしてるだろ。想像してみろよ。次回作にはお前のような実在するヒーローが必要だ。暖房耳をヒラヒラとなびかせてライトセイバーを振り回すんだ。俺ならお前をスターにできる。ダニエル・ブライアンのようにな。
それに俺もお前のチカラが必要なんだよ。ハリウッドで新しいジェームズ・ボンド役を探しているらしい。洗練されたスパイ役は俺にピッタリだろ。オーディションの前に完璧な英国なまりを習得したいんだ。お前は俺に英国の発音を教え、俺はお前を成功に導く。
あんたに言っておくよ、とネヴィル。今夜のような行動は止めてくれ。ライトセイバー? そんなの俺は興味ない。
去っていくネヴィル。「興味ない」とネヴィルの英国なまりな発音を真似するミズ。「興味ない」、なるほど。「そんなの、俺は、興味ない」
エクストリーム戦形式8人タッグ戦 ダッドリーズ&ドリーマー&ライノ vs ワイアット・ファミリー
※テーブル上へのスプラッシュ。
ニュー・デイの様子がおかしい…
ニュー・デイの三人が登場。今夜ここでパーティーを開く予定だった。でも気が変わった。今夜はそんな気分じゃない。珍しくマジだ。
昨夜のPPV、俺たちの試合を見たか? みんな全力で闘ったが俺たちは一番だった。今朝起きたら身体中が激痛だ。入場の時にスキップもできない。それだけ壮絶な試合だったんだ。俺たちを見直しただろ?
三人で決めたことがある。ウーソズと腹を割って話をしたいんだ。今夜は友達だ。敵意はないんだ。出てきてくれよ。
ウーソズの二人が登場。今夜は闘うつもりはないんだ、とウーソズを制するニュー・デイ。昨夜の試合後に思ったことを伝えたいだけだ。ハシゴ戦を全力で闘ったお前たちに敬意を表したい。休戦しようじゃないか。俺たちニュー・デイから和解を申し出る。手を差し伸べて握手を求めるニュー・デイ。おいおいマジかよ、ふざけてんのか、とウーソズ。マジだよ、とニュー・デイ。そうだ、ルチャ・ドラゴンズも呼ぼうじゃないか。
ルチャ・ドラゴンズの二人が登場。場外でハシゴに向かってダイブしたシン・カラ、そしてカリストのタフさは観客や視聴者も認めてるぜ、と絶賛するコフィ。
ありがとう、嬉しいな、と素直なカリスト。ところで昨夜、ウッズは俺の背中にトロンボーンを投げつけたよな。さっきのハイライトにそのシーンは無かったぜ。
昨夜の過ちは許してくれ、と神妙なウッズ。焦っていて我を忘れたんだ。今は心から反省している。本当にすまない。
信じるか? とウーソズに聞くカリスト。分からねえなー、とジェイ。3歳の子供のほうがもっと上手に謝るけどな。
お前たちをここに呼んだ理由を説明する、とウッズ。昨夜俺たち3チームはタッグ部門のレベルを確実に引き上げたよな。もっと大事なことは、あの試合は自分たちのためじゃなく、ファンのために闘っただろ? この数ヶ月敵対してたけど、昨夜の試合で互いへの敬意が生まれた。今夜それを態度で示さないか? 再び手を差し出すニュー・デイの三人。
戸惑うウーソズとルチャ・ドラゴンズ、悩んだ末にニュー・デイと握手。みんな、ウーソズとルチャ・ドラゴンズに拍手してあげてくれ! と称えるウッズ。退場していく2チームに、さっき言ったことは本心だぜ、と強調するウッズ。
でもな、今夜の主役は俺たちだぜ! と急に態度が変わるニュー・デイ。曲を流して踊り始める三人を場外から呆れて見つめていたウーソズとルチャ・ドラゴンズ、最後は再びリングインしてニュー・デイを襲撃。フィニッシャーを次々と喰らって場外に落とされ、半泣きの三人組。
シャーロット&ベッキーvs ブリー&アリシア
※ディスアーマー。
直前にセコンドのフレアーがアリシアの足を引っ張って転倒させていた。その事実を知らずに勝利を喜ぶベッキー。
WWE世界王座戦 シェイマス vs レインズ
実況席で椅子に座り試合を観戦するビンス。
終盤、カウントを取るレフェリーの足をビンスが引っ張って場外に落とす。レフェリーを椅子に座らせている間にシェイマス逆襲のホワイトノイズ。しかしギリギリで返したレインズ。
ビンスはエプロンに上がってレフェリーにカウントが遅いなどと説教。この間に乱入したデル・リオとルセフがレフェリーの背後でレインズを襲撃。しかし耐えたレインズがパンチで二人を迎撃。隙をついたシェイマスがブローグ・キックを仕掛けるが、かわしたレインズがシェイマスもパンチで倒す。
シェイマスのピンチに気付いたビンス、レフェリーが気付かぬよう注意を引き付け説教を続ける。その様子を見たレインズ、遂に会長ビンスにもパンチ。エプロンに崩れ落ちて失神するビンス。
※スピアー。レインズが新王者に。
1月のPPV「ロイヤルランブル」で優勝したものの大ブーイングを浴びるキッカケとなった同じフィラデルフィアの会場で新王者となり、観客からの大歓声を浴びるレインズ。放送終了後には王座獲得の喜びと共に、ロイヤルランブルで罵声を浴びてから苦難の道のりだったことについても率直な感想を述べたとのこと。