RAW #1189:ジェリコ&スタイルズのY2AJ、わずか1週間で崩壊
(更新日:2016年3月19日)
会場:イリノイ州シカゴ
激怒したシェイン、警備員を成敗して憂さ晴らし
オープニングはシェイン・マクマホンが登場。シカゴの観客から熱狂的に迎えられる。
前回RAWの話をしよう。俺は自宅で3人の息子たちと一緒に見てた。親父には失望した。俺を遺産相続人から外した上に、親子の縁を切るとまで言い出した。親父よ、あんたは自尊心が強すぎる。老いぼれのロクデナシだ。落ちぶれたもんだな。俺とも孫とも心が通じてない。親父の発言には激怒してるが、おかげで闘志が湧いたよ。これは俺に与えられた宿命。RAWを支配すべきは俺だ。一つ残らず全部覆してやる。会長の独裁的なやり方はもうさせない。権力者たちも排除する。バックステージでの陰口や政治など横行している諸悪を一掃する。この団体に活気を取り戻すためだ。才能があるのにブレイクさせてもらえない選手がいる。反対に才能もないのに注目されてる連中もいる。これは悪習だ。祭典でテイカーに勝つのは俺に与えられた宿命。WWEは生まれ変わり、新しい伝統が始まるだろう。祭典翌日の夜からRAWを仕切るのは俺だからな。
突然鐘の音。アンダーテイカーの登場かと沸き立つ観客。しかし流れてきたのはビンスのテーマ曲。ステージ上でマイクを持つビンス。残念だな。貴様ら観客はシェインがテイカーに排除されるのを期待したのだろう。鐘が鳴った時、シェインは怯えていた。テイカーと同じリングに立つと背筋は寒くなりヒザは震える。とてつもない恐怖だ。それを貴様も祭典で味わうだろう。
父親として最後に貴様に聞かせてやる話がある。オフィスの机で貴様の名を遺言から消していた。机の引き出しの奥から古い写真が出てきた。貴様はまだ幼い子供で私に抱っこされている。プロレス観戦に初めて貴様を連れて行った時の写真だ。先週、私は貴様と親子の縁を切った。だから、と言ってから写真立てをステージに放り捨て、さらに足で踏みにじる。これはもう必要のないものだ。
シェインよ、貴様は学んできただろう。貴様の父はミスを犯さない。私は無敵だ。それを見て自分も同じだと思い込んだようだが、それは違うぞ。私はビンス・マクマホンであり、貴様はビンスの息子でしかない。
息子といえば貴様にも三人の息子がいるな。私にとっては孫である三人は、父親の失態を祭典で目の当たりにする。貴様の野望が消された瞬間、彼ら三人の希望も砕け散るのだ。貴様は試合に負けて担架に乗せられ救急車で病院に運ばれる。孫たちを慰められるのは私だけだ。お前たちには完璧な祖父がいるから大丈夫だ、と声をかけてやるだろう。皮肉なことだが、私の最高の創造物は、最大の失敗作に終わってしまった。
警備員を呼び込み、シェインを会場から排除するよう命令するビンス。警備員4名がリングへと近づく。待て待て、と警備員を制止するシェイン。それ以上近づくな。争うことなく自分の足で歩いて出て行く。だから誰一人俺に触れるなよ。俺はイラついてるから危険だ、警告したからな。しかしビンスはなおも「捕まえて追い出せ!」と命令。シェインを捕らえようとリングインした警備員たちを次々とパンチ&ヒザ蹴りで倒していくシェインに会場は大歓声。
次はあんただ、リングに上がれ! と興奮して怒鳴るシェイン。ステージ上のビンスは驚きながら退く。
ネヴィル vs オーエンズ
※タイツを掴んでの丸め込み。
試合後、タイツを掴んでの反則フォールだとレフェリーに抗議しているネヴィルを背後からオーエンズが襲撃。場外に落としてパワーボムを仕掛けようとしたところで、NXT時代に抗争していたサミ・ゼインが救援に駆けつける。
オーエンズと激しく殴り合った後、ネヴィルと共闘してオーエンズを排除したゼインは晴れて1軍昇格か。
アンブローズ、今夜もHHHにケンカを売る
アンブローズが登場。HHHは祭典に向けて直進してレインズを待つ気だった。しかし俺が全てを覆してやる。「ロードブロック」で俺がWWE世界王者になってやる。HHHもレインズも知ったこっちゃない。世界王座戦と祭典を俺が引っかき回してやる。
皆も知ってる通り俺は無礼で身勝手。先週HHHは俺に敬意を教えようとしたらしい。ご苦労なこった。敬意なら俺が教えてやる。ロードブロックで俺があんたを倒してベルトを高く掲げる。あんたは俺に敬意を払うんだ。団体の顔になった俺にな。トークショーや雑誌に俺の顔が出まくるぞ。奴と一緒に慈善活動もしてやる。HHHは俺と会う度に敬意を払い歓迎するだろう。ピカピカの新品スーツを俺に買ってくれよ。新品の靴も頼むぜ。まあ着ないけどな。王者になると付いてくるオマケに興味はない。俺は闘う王者として今まで通り毎晩試合をする。常に全力で闘い最高の勝負を見せる。ファンの期待に応える王者になってみせるぜ。
ここでHHHが登場。興味深い夢物語だが、お前の目を覚まさせて現実を教えてやる。レインズは王座に手を伸ばしたせいで顔面を破壊された。お前も痛い目を見たはずだが、もう一回実況席で殴られないと理解できんか。
とっておきの裏話を聞かせてやろう。「ロードブロック」は上手いタイトルだが、ある社員が適当に付けただけの名前だ。お前はロードブロック(障害物)ですらない。良く言っても道路の段差程度だ。お前とレインズは本当の兄弟のようだな。二人とも決して諦めず、とにかく短気でタチが悪い。権力者に盾突くところもソックリだ。権力者に逆らったレインズは痛手を負った。歴史から学ぼうとしない連中は何度も失敗を繰り返す。調子に乗ってると一生痛い目を見るぞ。
大口は俺の売りだ、とアンブローズ。あんたよりはマシだよ。
マシだと? とHHH。お前には分からんだろう。全てを手に入れるためガムシャラに突き進んできた。しかしお前はどうだ? 外見そのまんまだ。
悪いが良く聞こえねえよ、とアンブローズ。先週ボコボコにされたせいだ。リングまで来てくれ。近くで話を聞かないと理解できん。
お前やファンのためになど俺は闘わない、と笑って拒否するHHH。いつ闘うかは俺が決める。お前と闘うのは今週末のロードブロックのみだ。成功者らしく振る舞い、高みの見物を決め込む。お前が今夜闘うのはブレイ・ワイアットだ。お前は現実を突きつけられる。権力者には決して勝てないということをな。
サーシャ&ベッキー vs ナオミ&タミーナ
※バンク・ステートメント。
試合後、サーシャの背後からシャーロットが襲撃。助けに入ったベッキーもスープレックスで投げ、悠々と退場。
タッグ王座戦 ニュー・デイ vs Y2AJ(ジェリコ&スタイルズ)
※ビッグ・エンディング。ニュー・デイは王座防衛に成功。
試合後、敗れたジェリコを介抱するスタイルズにジェリコがコード・ブリーカー2連発で仲間割れ。「調子に乗るな、マヌケ」と言い放ち、フラフラと立ち上がったスタイルズに3発目のコード・ブリーカー。ダウンしたスタイルズの口にチームのTシャツを突っ込んで笑う。
再抗争は祭典に持ち越されるのか?
バックステージを歩くジェリコにルネがインタビュー。なぜあんな行為を? と聞かれ「ここシカゴはY2J誕生の地と言ってもいい。だが皆はAJスタイルズの名ばかりを叫ぶ。それも終わりだ。もう奴の名を叫ぶことはない」
新たな殿堂者の発表
2016年、4組目の殿堂入りメンバーとして故ビッグ・ボス・マンが発表される。ボス・マンは「ビッグ・ブバ」のリングネームで全日本プロレスに来日した経験もある。
万が一を懸念するステフ
控室で電話しているビンスのもとにステファニーがやって来る。後でかけ直す、と電話を切るビンス。
兄のことで話があるの、とステフ。さっきのを見た? どう考えても彼に勝ち目などないわ。テイカーとセル戦で闘うのよ。でもシェインは無謀で何をするか分からない。パパと同じで恐れ知らず。本当に大丈夫なの?
私に任せておけ、と娘に告げるビンス。
アンブローズ vs ワイアット
※ファミリーの介入。
ファミリーから集団攻撃を受けた後、最後はワイアットのシスター・アビゲイルでアンブローズはダウン。
ここでHHHが登場してリングイン。ダウンしているアンブローズを見下ろしながらリングを徘徊しているところで、ワイアットがHHHの前に立ちふさがる。睨み合う二人。ワイアットはHHHが肩にかけていたWWE世界王座のベルトに触れ、ニヤリと笑ってからファミリーと共に退場(王座戦線への参入表明か)。
ワイアットたちが退場するのを確認してからスーツの上着を脱いだHHH、実況席を見てニヤリ。今夜も実況席でアンブローズを制裁しようと準備をするが、戻ったところで復活したアンブローズのダーティ・ディーズを喰らう。
失神したHHHの横でフラフラになりながら立ち上がったアンブローズ、リング上に置かれていたWWE世界王座のベルトを拾って抱き締める。