RAW #1245:アンダーテイカー引退示唆、そしてゴールドバーグもお別れ
(更新日:2017年4月14日)
会場:フロリダ州オーランド
ベビーフェイスなのにどんどん嫌われていって可哀想
オープニングで延々と続く「アンダーテイカー!」「ロマン最低!」のチャント。
この流れの中でレインズ登場。場内からは当然ながら大ブーイング。前夜のレッスルマニア33でアンダーテイカーに勝利したレインズ。一方のアンダーテイカーは前夜の試合を最後に引退するのではないかとSNSなどで報じられている。
ブーイングどころではなく「消えろ!」チャントまでも大きくなる中、レインズがマイクを持って一言だけ語る。ここは俺の庭だ。
大ブーイングの中をレインズ退場。
RAWタッグ王座戦 ハーディー・ボーイズ vs ギャローズ&アンダーソン
※ツイスト・オブ・フェイトからジェフのスワントーン・ボム。ハーディー・ボーイズは王座防衛に成功。
RAWの新GMはカート・アングル
WWE会長のビンスが久々の登場。観客はビンスのテーマ曲を大合唱した後、ドサクサ紛れで「ロマン最低!」チャント。「気持ちは分かった」と複雑な表情のビンス。
会場の諸君と世界中の視聴者にありがとうと伝えたい。おかげでレッスルマニアはキャッチコピーの通り「究極のスリル体験」となった。しかし祭典は終わった。先に進まねばならん。2大番組の代表と話し合って、来週スターの大整理を行うことにした。刷新するぞ。
ところで昨夜は不幸な事故があり私も胸を痛めた。その時の映像を見てもらおう。
スクリーンに映されたのは、ロリンズ対HHHの試合終盤、HHHと激突したステファニーが場外のテーブルに落下して失神した場面。
残念だが娘はしばらく仕事ができない、とビンス。大喜びする観客に対し、娘が重傷なのが嬉しいのか、なんて無神経なんだ! と憤る。苦境であっても番組は続けなければならん。コミッショナーは休職で、フォーリーは解雇されたためGMも不在だ。そこで新しいGMを発表する。任命されたのは2017年の殿堂者だぞ。
ここでテディ・ロングが踊りながら登場。曲を止めろ、とビンス。止めろ、テーマ曲を早く止めろ! テディ、踊りを止めろ。踊るな! 貴様ではない。
私が新GMではないのですか? とテディ。貴様の勘違いだ、とビンス。OK、やっちまった! ホラホラー!と気を取り直して帰っていくテディ。
あらためて新GMを紹介しよう、とビンス。呼び込まれたのは2017年殿堂者のカート・アングル。「おめでとう、頑張れよ」とアングルを激励してビンスはリングから去る。
「おかえり!」チャントに笑顔で応えるアングル。RAWに戻って来られて最高だ! ホントにホントだ。
リバイバルがNXTから昇格
ニュー・デイの3人が登場。昨夜のレッスルマニアは語り継がれるぞ、とE。興奮のあまり頭の血が一気に下へ下へと…
やめろ、と下ネタを制するコフィ。反省するE。
公式ホストを務められて光栄だった。しかし1つだけ心残りがある。試合して挑戦者をぶちのめせなかったことだ。そこで今夜オープン・チャレンジ戦を開催する。挑戦したい奴らは出てこい。
登場したのはNXTから昇格したタッグチーム、リバイバル(ダッシュ・ワイルダー&スコット・ドーソン)。
ニュー・デイ(E&ウッズ) vs リバイバル
※シャッター・マシン。
試合後、セコンドのコフィを捕獲したリバイバルの2人はコフィの右足首を破壊。
ジェリコ、リベンジするつもりがリベンジされる
バックステージでジェリコにインタビュー。4週間後のPPV「ペイバック」でUS王座戦の再戦が組まれたことをインタビュアーが発表。
祭典翌日のRAWは1年の中でも特に好きな夜の1つだ、とジェリコ。騒々しくてイカれてて陽気な連中が会場に集まっている。こいつらが俺の仲間であり友達だ。メキシコから来たアミーゴ、日本から来たトモダチ、フランスのアミー、イギリスのメイト、アメリカ全土とカナダからも来ている。フレンズ・オブ・ジェリコよ、たっぷり応援してくれよ。盛大な「Y2J」チャントにご満悦な表情のジェリコ。
ここはバカタレなオーエンズへの復讐を始めるのにうってつけの会場だ。奴は昨夜の祭典で俺のUS王座を奪った。まず俺が復習するのは奴の指先に対してた。俺のコード・ブリーカーを喰らわせたのにあと1歩のところで奴は指先をロープにかけてレフェリーがカウントを止めた。1本の指のおかげで俺は負けた。どうなると思う? オーエンズの指先よ、リスト入りだ!
突如オーエンズが現れジェリコを襲撃。途中でジョーも加わり、合体パワーボムでテーブルに叩きつける。
NXT時代にヒールユニットを組んでたエマとデイナが再会(日本未放送)
デイナの控室に、1年ぶりに復帰したエマがやって来る。戻ってきたわよ。じゃあ行こうか。
「じゃあ行こうか」ってどういう意味? とデイナ。
あら、忘れるのが早すぎるわよ、とエマ。あなたはシャーロットと行動を共にしてたけど、その前は私と組んでた。RAWにデビューした時も私が一緒だったわよね。シャーロットがあなたをクビにして、今度は私が戻ってきた。「さあ行こうか」とはそういう意味よ。
エマ聞いて、とデイナ。それは去年の話。あなたはエマだったりエマリーナだったりフラフラ(エマよ、とキッパリ言い切るエマ)。その間にRAWの女子部門は変化した。そこには私も含まれてる。私はまだまだ未熟だけど自分自身で立ち上がって進もうとしてる。だからあなたと一緒に行動しないし、他の誰とも二度と徒党を組んだりしないわ。
去って行くデイナを見ながら「OK」と笑顔で呟くエマ。しかしすぐ表情が険しくなる。
6人タッグ戦 ベイリー&サーシャ&デイナ vs シャーロット&ナイア&エマ
ゴージャス&セクシーモード「エマリーナ」へのキャラチェンジに大失敗したエマが元のヒールモードに戻って1年ぶりの試合復帰。
※バンク・ステートメント。
試合後、負けたシャーロットが味方のナイア&エマに八つ当たり。これに怒ったナイアがシャーロットを成敗。
新王者レスナーに挑戦するのは誰だ
新ユニバーサル王者レスナーがヘイマンと共に登場。今夜は少し趣向を変えて、おとぎ話を聞かせよう、とヘイマン。
昔、あるところに男がいた。自分がスーパーヒーローだと勘違いしている男だ。ある日、男はスピアーとジャックハマーを携え旅に出て、ある村に入った。その男の名はゴールドバーグ。最凶の男として知られ、恐れられていた男の到来に村人たちは怯えた。男は村人から全てを盗んだ。たとえばユニバーサル王座のベルトとかな。
男が次に向かったのは、最高のスリルを味わえる場所、スープレックス・シティだ。彼は猛獣に叩きのめされてしまった。子供たちよ、心配しなくていい。この物語の最後にはハッピーエンドが待ってるからな。ハッピーエンドの物語にゴールドバーグが登場することは二度とない。
さて、王者となったレスナーは次の挑戦者を求めている。候補者を考えてみよう。昨夜HHHに勝利したロリンズはもう叩きのめしたな。昨夜劇的に復帰したマット・ハーディーやジェフ・ハーディーは? 2人がかりで相手をするか?
ここでレスナーに関する「2」という数字について語ろう。すなわち「23勝2敗」についてだ。歴史は2人に要求している。1対1の対戦をな。ここが誰の庭かを明らかにしなければならない。誰の話か分からない者のためにハッキリ言おう。我々が話しているのはロマン・レインズ、君だよ。
レインズは昨晩ずっと控室で叫び続けていた。自分こそがWWEの大型犬だとな。もし彼が大型犬だとすれば、レスナーは動物を虐待してしまうことになる。先延ばしにする必要はない。今夜この会場でやろうじゃないか!
ここで登場したのはレインズではなくストローマン。次の獲物はレインズらしいな。俺が先に奴を仕留めたら、あんたは俺を狙うか? レスナーよ、あんたは俺の獲物だ。
余裕の笑みでストローマンと対峙したレスナーはベルトをリングに置いて臨戦態勢。これを見てストローマンは「待ってろ」と告げてリングを下りる。
ジェリコは出場不能
医務室から出てきたアングルにロリンズが近づく。
ジェリコの様子は? とロリンズ。闘える状態ではない、と答えるアングル。だが試合は行う。君のパートナーは見つけると約束する。
ロリンズ&ベイラー vs オーエンズ&ジョー
ロリンズのパートナーとして登場したのは、肩の負傷と手術により長期欠場を続けて、9ヶ月ぶりに復帰した初代ユニバーサル王者、フィン・ベイラー。
※クー・デ・グラ。
ユニバーサル王座を巡って因縁があったベイラーとロリンズ、試合後にしばし睨み合った後、ロリンズがベイラーの腕をあげて勝利と復帰を祝福。
放送終了後、ゴールドバーグがリングに登場
RAW放送終了後(メイン戦終了直後)、ゴールドバーグがリングに登場してマイクを持つ。
去年の10月、13年ぶりにWWEに復帰するための話がきた。ものすごく考えた。肉体的な限界、年齢、欲。
13年前に辞めたのは家族との時間に集中したかったからだ。一度も見たことがなかった俺の人生の一部を13年後に見せる機会を君達は作ってくれた。この数ヶ月間の出来事は夢のようだった。チャンスを与えられ、家族に昔の俺の一部分を見せることができた俺は世界一の幸せ者だ。
ブーイングされようが応援されようが、あそこにいる俺の息子のために俺は生き、彼の誇りになれるよう努めている。チャンスを与えてくれた関係者や観客に感謝しよう。君たちを計り知れないほど愛している。この半年間、君たちのおかげでかつての輝きを少しだけ見せられた。
息子よ、こっちにおいで。(呼びかけに応じてゴールドバーグの息子が防護壁を超える際に転倒)見たか? 息子はもう受け身が取れるんだぞ。(場内笑い)
この13年間で観客も物事も変化した。俺が今話していることは番組とは関係ない。心からの素直な言葉だ。ユニバーサル王座のベルトを息子の学校に持っていき、息子の同級生や先生の前で自慢できたことはとてつもなく嬉しかった。地球上の何人であろうとも俺と息子を引き離すことはできない。
ファンが俺をリングで見るのは今日が最後になるかもしれない。俺は家族のためにここにいる。でも求められるのなら、俺は全力で闘うつもりだ。13年前、レッスルマニア20での大失敗と比べれば、昨夜のレスナーと俺は遥かに素晴らしい夜を過ごせたと思う。
俺はまだ少しだけゴールドバーグとして輝いたし、その輝きは成功できるという希望を与えてくれた。俺が地上最強、地上最凶の男である限り、次に来るのが何なのか、そして次の相手が誰なのかは誰にも分からない、そう信じている。
息子と共にリング上から四方の観客にお辞儀をして、息子と共に手を挙げた後で再びマイクを持つゴールドバーグ。
もうひと言だけ。「不可能などない」