RAW #1278:ペイジ電撃復帰、レインズがIC王座を獲得

(更新日:2017年11月29日)

日本初回放送:11月27日(月)

前夜PPVでの遺恨を引きずる4人の男たち

オープニングはステファニーが登場し、前夜のPPV「サバイバー・シリーズ」でRAWチームがSMACKDOWNチームに勝ち越したことに大喜び。「SMACKDOWNを壊滅に追いやった」「GMアングルをクビにはしないと保証する」と観客に告げる。

RAWチーム勝利の立役者としてステファニーに呼び出されたのは夫のトリプルH。しかしHHHがリングインしたと同時に今度はGMのカート・アングルが登場。

いつもなら観客のチャントに対してにこやかに応じるアングルもこの日は笑顔なく、リング目指して一直線。前夜に同じチームでありながら裏切り、アングルにペディグリーを浴びせて敗退させたHHHに最接近し、顔面をすり寄せて睨み合い。HHHも真っ向から睨み合う。

「GMとしてではなく、五輪金メダリストとして、WWE殿堂者としてここに来た」と告げたアングルはHHHから目をそらさず「昨夜のように背後から俺を襲撃するのなら、次はクビを覚悟でお前をぶちのめす」とHHHに報復宣言。

次に登場したのはジョーダン。前回RAWでチーム・レッド入りを父アングルに認められたものの、コミッショナーのステファニーに一蹴され、代わりにチーム入りしたHHHからペディグリーを浴びせられており、こちらも怒りの表情でHHHに睨み合いを仕掛ける。アングルの時とは違い、今度は余裕しゃくしゃくな表情のHHH。「もう負傷した足は治った、HHHと一騎打ちさせてくれ」と再び直訴するジョーダン。

さらにはストローマンが登場。リングインしてHHHと至近距離の睨み合い。表情を変えず睨み合いに応じていたHHHだが、次第に後退を始め、遂にはエプロン、そしてリング下へと退避。観客からはHHHに「臆病者!」チャント。

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異変を察した妻ステファニーは「二人とも試合に飢えてるようだから」と、ストローマンvsジョーダンの試合を命令し、同時に夫HHHの危機を救う。

巨獣ストローマンとの試合を組まれたジョーダン。さっきの威勢も消え、バックステージで父アングルに「実はまだ足の怪我が治ってないんだ」と弱気な告白。しかし父アングルは受け入れず試合に臨むよう指示。

※最近ブーイングを浴びる場面が増え始めているジョーダン。これを察した団体側も「気弱なのにデカい言葉を放つ」というチキンなキャラに近付けるような設定をジョーダンに与え始めているように感じます。もしかすると、このままヒール転向があるのかもしれませんね。

その後に組まれたストローマンvsジョーダンの試合では、ジョーダンが予想通り途中で足の負傷を悪化させ場外で悶絶。この隙をついてストローマンの背後をケインが襲撃。場外でイス攻撃を連打した後、最後はストローマンのノドにイスを押し当てて鉄階段に打ちつけるという荒技でトドメ。

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ノドを突かれたストローマンは呼吸不全に陥りパニック。しかし心配して駆け付けたレフェリーやエージェントの助けを借りず、ヨロヨロになりながらも自力でバックステージへ退場。

ペイジ、1年3ヶ月ぶりとなるサプライズ復帰

前夜のPPVでSMACKDOWN側の女子王者シャーロット・フレアーに敗北したRAW女子王者アレクサ。しかし自分の中で前夜は無かったことになったのか、敗北のことは棚に上げて「私に勝てる選手などいない」とリング上で豪語。

そこへミッキー・ジェームズ、ベイリー、サーシャ・バンクス、さらにはPPVで女子チームの主将だったアリシア・フォックスもリングに登場し、全員が「自分こそ次の挑戦者だ」と発言。鼻で笑ったアレクサは「誰も挑戦するに値しない」と吐き捨ててリング下へ。

退場しようとしたアレクサをステージ上から引き止めたGMアングル、前述した4名に次期王座挑戦者決定戦となる4ウェイ戦を指示。勝者にはアレクサとタイトル戦を闘わせることを宣言。

これを受けて組まれた女子選手4名による4ウェイ戦の終盤、突如ステージ上にペイジが登場。2016年のブランド分割でRAW所属となったものの、ほとんど試合を組まれることなく負傷や出場停止処分により表舞台から姿を消していたペイジの、実に1年3ヶ月ぶりとなる番組復帰に観客は大声援。

「寂しかった?」「帰ってきたわよ」と観客を煽ったペイジは「でもね、私一人じゃないのよ」と告げてからリングサイドへ。呆然とペイジを見つめるミッキーとサーシャ。その二人を背後から襲撃したのは、NXTから昇格したソーニャ・デビルとマンディ・ローズ。

ミッキーとサーシャを救出しようとしたベイリーにはリングインしたペイジがキックとランペイジを浴びせて排除。残るアリシアはペイジたちに睨まれて悲鳴をあげながらバックステージへと敵前逃亡。ソーニャとマンディの手を挙げたペイジはヒールユニットとしての復帰をアピール。

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さらにバックステージでルネのインタビューを受けたペイジたち3人。しかしアレクサが登場し、ルネを追いやった後、ペイジたちに挨拶。しかし無視したペイジたち3人はアレクサにも襲いかかり、バックステージの壁に何度もアレクサを叩き付けて勢力図の塗り替えを誇示。

このペイジ復活劇に絡まなかったのはアスカとナイア。

アスカは前回RAWの女子チームメンバー選抜戦で遺恨が発生したデイナ・ブルックとシングル戦。いつものとおりビンタされてブチギレたアスカは裏拳の連発からスピンキック、最後は顔面蹴り1発で(フィニッシャーのアスカロックを出すまでもない)完勝。

残すナイアは出番なし。ペイジたち新勢力とどう絡むのか。

ミズ、墓穴を掘る

PPV翌日のRAWでミズTVを開催したミズトラージュ。前夜のPPVで自身に勝利したSMACKDOWNのコービンに対して賛辞を送ったあと、ゲストとしてロマン・レインズを呼び込む。

しかしレインズは登場せず。「これは暴挙だ」とミズが怒り始めたところでレインズではなくシールドのテーマ曲が流れ始める。レインズだけでなくロリンズ&アンブローズも一緒に観客席から入場し、リングイン。

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「俺は3人をゲストに呼んだ覚えはないぞ」とイヤミを言うミズ。「そもそもお前たちシールドが再結成できたのは俺が挑発したのがキッカケだろ」「だからお前たちは俺に感謝すべきだ」と謎理論を展開し始める。

ふざけ始めた観客から突然湧き上がった「ありがとうミズ!」チャントにシールドの3人は爆笑。「ミズ、あんたこそ観客に感謝すべきだな」と軽口を叩くレインズ。「お前ら観客に感謝されても嬉しくない!」と吼えるミズだが表情はちょっと嬉しそう。

返す刀で「お前らシールドのグッズは売れまくってるそうじゃないか」「シールド再結成の恩人である俺にグッズ売上の何割かは献上すべきだ」と再び謎理論。

前夜のPPVでニュー・デイに勝利したシールド、「でもあんたは負けたよな」とミズにイヤミなひと言。「しかしお前たちに無くて俺にある物、それはこれだ」とIC王座のベルトを高々と誇示し、「このリング上に王者は俺一人」と自慢。

「心配しなくても俺とアンブローズはもうすぐタッグ王座を獲り返す」と宣言するロリンズ。「じゃあ俺だけ仲間はずれか?」と寂しそうなレインズに、「あそこにベルトがあるじゃないか」とミズの持つIC王座を指差す。いや待て、違う、そうじゃない、とマイクを通さず小声で顔を引きつらせながら呟いて後退するミズ。

その後、ミズを守るため身を挺したものの速攻でシールドにボコボコにされたダラスには観客から温かい「ボーリーブ」チャント。すぐ場外へと逃げ出したミズを追い掛けようとしたが間に合わず、シールドに囲まれたアクセルは同じくボコボコにされた上、リング上でトリプル・パワーボムを喰らう。それをステージ上でアワアワしながら見つめるしかないミズ。

その後、アングルの指示によりミズvsレインズのIC王座戦が組まれる。試合は終盤にセザーロ&シェイマスが乱入してレインズを妨害しようとしたものの、同じく乱入したロリンズ&アンブローズがセザーロたちを食い止め、最後はスピアーでミズを仕留めたレインズがIC王座を獲得。

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これでレインズは、シールド解散前にロリンズと獲得したWWEタッグ王座(現在のRAWタッグ王座)、シールド解散後に獲得したWWE世界王座、昨年獲得したUS王座に続き、今回のIC王座獲得で「グランドスラム」と呼ばれているようです。レインズがまだ獲得していないのは、現在ブロック・レスナーが保持しているRAW単独王座の「ユニバーサル王座」のみ。

※「サバイバー・シリーズ」ではニュー・デイという3人組がいたことで好試合となりましたが、RAWでシールドとマッチアップできるのはミズ&セザーロ&シェイマスしか現時点ではいない、というのが浮き彫りとなった今回の展開でした。

しかしミズはIC王座陥落と共にしばらく欠場するという説があり(映画撮影だそうです)、そうなるとミズの代わりにストローマンかケインが入るのか、別の誰かがセザーロたちと共闘するのかは不明。いずれにせよシールドとマッチアップできる3人組をRAW独自で確保しない限り、せっかくの目玉である「シールド3年ぶりの再結成」は宝の持ち腐れで崩壊する危険性もあります。

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