RAW #1298:ペイジ、デビュー戦&タイトル奪取の地で現役引退を発表
(更新日:2018年4月17日)
ステファニー・マクマホン、2夜連続の悪夢
レッスルマニア翌日のRAW、オープニングはコミッショナーのステファニー・マクマホンが登場。前夜のレッスルマニアでは夫のHHHと組み、WWEデビュー戦となるロンダ・ラウジー&GMカート・アングル組と対戦。ロンダにアームバーを極められタップ負けしている。
腕を吊り、足を引きずる痛々しい姿と暗い表情でリングインしたステファニーに場内ブーイング&「タップした!」チャント。
私は自分の役割を演じた、称賛されるべきは私、とステファニー。私がロンダに挑戦したから彼女の魅力を引き出せた。だから私を褒めてちょうだい。でも昨夜の彼女の闘いぶりを心から誇りに思うわ。
ステファニーに呼び込まれてロンダ・ラウジー登場。場内からは盛大な「ロンダ・ラウジー!」チャント。それを聞きながら満面の笑みを浮かべる上機嫌なロンダ。
昨夜のあなたはさすがだった、と褒め殺し作戦のステファニー。あなたは手本となる存在。あなたの才能と私の人気があれば新しい道が開ける。私と手を組みましょう。WWEを後ろ盾にできるわよ。成功したいなら上司を味方にすべき。
手を差し出すステファニー。ロンダは笑顔で握手に応じただけでなく、自らステファニーをハグ。
しかしステファニーから離れた瞬間、怖い顔に変わったロンダは飛びつき式のアームバーをステファニーに極める。
突然リングに投げられ腕を極められたステファニー、「腕が〜! 腕が〜!」「なぜなのよ〜!」「やめて〜! お願い〜!」と泣いて懇願しながら悲鳴をあげる。しかし容赦ないロンダ、前夜に引き続き後ろにおもいっきり倒れ込んでステファニーの腕を完全に伸ばしてしまう。
医療スタッフに治療されるステファニーはロンダが去った後も泣き続ける。スタッフに支えられて退場するステファニーに観客は容赦なくサヨナラの歌でお見送り。
リングアナウンサーのジョジョが「RAWコミッショナーのステファニー・マクマホンにもう少し敬意を払ってください」とアナウンスをするも、観客からは盛大なブーイング。レッスルマニア翌日のRAWに集う「1年で最もクレイジーな観客」にそんな言葉が届くはずもない。
エンバー・ムーン、RAW昇格
前夜のレッスルマニアでアレクサ・ブリスを破り、RAW女子王座を獲得した新王者、ナイア・ジャックスがベルトを持ってリングに登場。しかしアレクサとミッキー・ジェームズのコンビが邪魔しに来る。
昨夜ナイアは私の親友・ミッキーを理由もなく襲撃した、とアレクサ。それで動揺・落胆したから私は試合に負け、タイトルを失ってしまった。あなたは氷のように冷酷な女。だから今夜もタッグパートナーなんて誰もなってくれないわよね。
黙れアレクサ、とナイア。パートナーならいるよ。エンバー・ムーンだ!
ナイアに呼び込まれて登場したのは、元NXT女子王者のエンバー・ムーン。NXTから昇格したエンバーがナイアとタッグを結成し、アレクサ&ミッキーとタッグ戦。試合は豪快なフィニッシャー「エクリプス」を炸裂させたエンバーが前王者アレクサにフォール勝ち。
※日本放送(J SPORTS)ではカットされていたので、公式動画を貼っておきます。
パートナーの学業優先でタッグ王座を返上
GMカート・アングルの控室を新タッグ王者のブラウン・ストローマンが訪れる。
昨夜はおめでとう、とアングル。想定外のパートナーだったが当然といえば当然だな。パートナーの彼はどこにいるんだ?
ここにいるぜ、とストローマン。その背後から現れたのはニコラス少年。
残念だがRAWタッグ王座を返上することにした、とストローマン。ニコラスは忙しいんだ。まだ4年生だからな。でもニコラスが卒業したら王座を取り戻す。
この手でぶちのめしてやる! と声変わりしてない高音でニコラス少年が叫ぶ。
ノー・ウェイ・ホゼ、RAW昇格
NXTから昇格したノー・ウェイ・ホゼが、踊る集団を引き連れながらRAW初登場。無名のジョバーとRAWデビュー戦を闘う。
試合はファストボール・パンチ1発でホゼが秒殺勝利。
アダム・ローズの再デビューかと思った。
ジェフ・ハーディー復帰
新IC王者のセス・ロリンズがリングに登場して祝勝会。IC王座の獲得でロリンズはWWEの全王座を戴冠するグランドスラムを達成した。
「グランドスラム・ロリンズ」は良い響きだな、とニヤけるロリンズ。ロマンとディーンに追いついた。これでシールド全員がグランドスラムを達成したんだ。グランドスラム最後の王座をレッスルマニアで獲得できたのは格別。みんなのおかげだ。
ここでフィン・ベイラーが登場。祝勝会を邪魔して申し訳ない。おめでとう。昨夜はお前のほうが上だった。でも昨夜はトリプルスレット戦。勝者と敗者がいて、俺は余った。何か物足りないんだ。誰よりも先にお前のIC王座に挑戦したい。
ベイラーが手を差し出し、ロリンズが「ああ分かったよ」と同意して握手に応じたところで前王者のミズがミズトラージュを引き連れて登場。俺は喜んでお前の祝勝会を邪魔してやる。お前にIC王座はもったいない。俺こそがIC王座にふさわしい。昨夜俺がミズトラージュをリングサイドに連れて来なかったのは、俺がお前に勝った時に何の文句も言わせないためだ。
結局ミズトラージュがいないとミズは勝てないってことを認めたか、とロリンズ。そういうことだな、とベイラーも賛同。
そうは言ってない、とミズ。ケチをつけられたくないから敢えて必勝パターンを捨てたんだ。IC王座の最長保持記録が懸かってたからな。2週間前に娘が生まれ、俺は父親になった。心を入れ替えたんだ(「おめでとう」とロリンズ&ベイラー)。
昨夜、娘は美しい妻マリースの腕に抱かれて試合を見てた。妻は言ってた。「あなたがロリンズに王座を盗まれた時、娘はあなたを見て涙を流した」ってな。ロリンズ、お前は俺の小さな姫を泣かせたんだ(ロリンズ困惑)。娘の涙をを見て妻も涙を流した。その話を聞いて俺も泣いた。
あんたは偉いよ、とミズの肩を叩くロリンズ。泣いたことを認めるのは難しいからな。あんたが闘う度に観客のみんなも泣いてるんだよ(観客「おおーう!」)。お前がどれほど頑張っても俺には及ばない。
俺はIC王座の再戦権を持ってる、とミズ。一方でベイラーは何の権利も持ってないから順番待ちだ。
お前がその気なら今すぐここで試合をしようじゃないか、とロリンズ。
ここで再戦権を行使して欲しいのか、それは断る、とミズ。俺は自分の好きな時に再戦権を行使する。それは次回PPV「バックラッシュ」だ。お前ら2人、今日試合がしたいのなら俺たち3人が相手をしてやるぜ。
ロリンズとベイラーが臨戦態勢に入ったところで、負傷欠場中だったジェフ・ハーディーが復帰してロリンズたちに加勢。人数が3対3になったところでミズたちはリングを降りてスカす。
ベイリーとサーシャ、さらに関係悪化
サーシャ・バンクスとマンディ・ローズのシングル戦。マンディにはアブソリューションの仲間、ペイジとソーニャ・デビルがセコンドにつく。
一方のサーシャはセコンドなしかと思いきや、試合開始直前にベイリーが登場。元親友との関係が悪化しているはずなのにサーシャのセコンドにつく意思表示のベイリー。サーシャは困惑の表情。
試合は終盤、場外に落ちたマンディがベイリーを挑発。怒ったベイリーのパンチはマンディが逃げ、サーシャに命中。睨むサーシャに「ごめん」と謝罪するベイリー。リングに戻ったサーシャはマンディのニーアタックを喰らって敗北。
ミスを悔やみ頭を抱えながら先に退場するベイリー。怒りの表情で追うサーシャ。
ペイジ、思い出の地にて現役引退を発表
リング上ではペイジがマイクを持つ。知ってる人がいるかもしれない。ハッキリさせとくわ。レッスルマニアで闘えなかったのは悔しかった。私はリングに情熱を捧げて、魂と血を注いできた。でも首の負傷のせいで、もうリングでは闘えない。今までで最もつらい決断だった(観客の「ありがとうペイジ!」チャントに目を潤ませるペイジ)。
女性選手全員に感謝してる。女子部門の一員になれて光栄だった。育ててくれた家族にも感謝している。ダニエル・ブライアンにもお礼が言いたい。彼は引退を迫られるほどの大ケガから復帰した。昨夜彼がリングで闘う姿を見て私も希望が持てた。今日バックステージに来てるエッジにも感謝したい。他にも道がある、と彼は教えてくれた。彼には奥さんも子供もいて、俳優として活躍してる。つらいけど、私も他にやるべきことを見つける。
この4年間みんなの前に立たせてくれたWWEにも感謝してる。ここニューオーリンズの会場で私はRAWデビューし、初めてディーバ王座を獲得した。4年後、そのニューオーリンズで私は引退する。みんな、本当にありがとう。
「ありがとうペイジ!」「あなたの縄張り!」チャントに堪えきれず大粒の涙を流すペイジ。みんなのことが大好き。この先もずっと、ここが私の縄張りだよ。
ボビー・ラシュリー、WWEに復帰
アライアスが登場。俺はこの1年間で超ビッグなミュージシャンになった(観客「イエス!」チャントでおだてる)。レッスルマニアは誰もが俺を見るために金を払ったのに邪魔が入った(観客、アライアスの替え歌で自分たちだけ盛り上がり始める)。お前らファンは昨夜の奴らと同じく音楽を理解してないクズだ(観客「俺たちはクズ!」チャントで盛り上がる)。
歌い出すアライアス。いつもならブーイングで邪魔されるはずなのに、1年で最もクレイジーな「レッスルマニア翌日の観客」は手拍子でアライアスの歌を盛り上げる。
「拍手するお前らにパンチしてやりたい」と即興で歌詞を替えたアライアスを観客が笑ったところで、ボビー・ラシュリーが登場。2008年にWWEを解雇されたラシュリー、10年ぶりの復帰に場内大歓声。
リングインしたラシュリーを観客は「おかえり!」チャントで歓迎。アライアスが殴りかかるも、ラシュリーはネックブリーカーで迎撃し、長滞空ブレーンバスターでトドメ。
オーエンズとゼインの転職活動
控室で誰かとニコヤカに話しているGMカート・アングル。「ボビー・ラシュリーが復帰したぞ。ノー・ウェイ・ホゼとエンバー・ムーンも昇格だ」と語っているところで誰かが部屋をノックして入ってくる。
入ってきたのはSMACKDOWNを解雇されたケビン・オーエンズとサミ・ゼイン。驚いたアングルは電話を切る。
忙しいとは思うが話をしたいんだ、とスーツ姿のゼイン。俺とサミはSMACKDOWNの上層部と少しモメてここに来た、とオーエンズ。
おい待て、仕事を探しに来たのか、と呆れるアングル。そうなんだ、と答えるオーエンズ&ゼイン。
コミッショナーとGMを襲ってクビになったんだよな、とアングル。
あれは個人的な恨みが原因なんだ、と釈明するゼイン。俺たちは心を入れ替えた。この24時間で多くを学んだよ。身勝手は止めてチームプレイに徹する。
だがタッグ部門は空きがない、TNAが雇ってくれるだろう、と(少し前までTNAに所属してた)アングル。観客「おおーう!」とざわめく。
俺たちはチームじゃない、とオーエンズ。2人とも雇ってくれとは言ってない。
ん? 何だって? とゼイン。
俺には家族がいる、とオーエンズ。俺にもいるぞ、とゼイン。お前は子供がいないだろ、とオーエンズ、再びアングルに直談判。父親として頼むよ、チャンスを与えてくれ。俺もチャンスが欲しい、とゼインも追随。
2人が世界屈指の逸材というのは分かる、とアングル。RAWに1つだけ空席がある。今夜その座を2人で争え。この提案が飲めないなら帰ってくれ。
やるぜ、ありがとう、と答える2人。
オーサーズ・オブ・ペイン、NXTから昇格
ヒース・スレイター&ライノ組がリングに登場。俺たちがタッグ・エリミネーション戦に出場できなかったのはおかしいだろ、とスレイター。俺たちはSDタッグの初代王者だぞ。単刀直入に言うが、俺には子供がいる。1人や2人じゃねえぞ、メチャクチャいっぱい子供がいる。この仕事が必要なんだ。度胸のあるチームは俺とライノを倒してみろ。
登場したのは、NXTから昇格したエイカム&レーザーのタッグチーム、オーサーズ・オブ・ペイン。かつてロード・ウォリアーズ(WWEでのユニット名はリージョン・オブ・ドゥーム)のマネージャーを務めた殿堂者ポール・エラリングが同伴している。
試合は合体攻撃ラスト・チャプターでオーサーズ・オブ・ペインの勝利。
試合後、マネージャーのポール・エラリングを拳で制して足止めさせ、自分たちだけで退場していくオーサーズ・オブ・ペインの2人。
レスナーvsレインズ、再戦決定
レッスルマニアのユニバーサル王座戦でロマン・レインズに勝利し、王座を防衛したブロック・レスナー。UFCへの再移籍も匂わせていたが、WWEと契約延長したことが発表される。
併せて4月27日に中東サウジアラビアで開催される「グレーテスト・ロイヤル・ランブル」にてレスナーvsレインズの王座戦が金網マッチとして行われることも発表される(WWEネットワークで日本時間4月28日(土)に配信予定とのこと)。
サモア・ジョー、再びレインズを狙う
ロマン・レインズが登場。前夜、レッスルマニアでのレスナー戦で頭部に大きなコブができ、エルボーを受けて流血した額は22針縫った、と実況陣。いつもは真逆の反応をすることが多い「レッスルマニア翌日の観客」も、レインズにはいつも通りの大ブーイング。
昨夜はボコボコにされたが今夜も来た、とレインズ。レスナーは来てないけどな。
昨夜のことは理解できない。会場のスーパードームに着いた時、みんな普段と違ってた。陰でコソコソ何かを話してる。最もイラついたのは、ビンス・マクマホンが俺と目を合わせずに様子を探ってたことだ(ビンスのネタはタブーのはずが今年2回目なので観客の反応は激薄)。
レスナーは抜け目のない野郎だ。先週木曜にはUFCへの移籍をほのめかしてた。そして今日、奴はWWEとの契約を更新したと発表した。中東で奴との金網戦があるというのを俺はネットで初めて知った。WWE上層部の連中が何を企んでるのか知らないが、レスナーと再戦するのなら今度は俺がユニバーサル王者になる。
マイクを投げ捨てて退場しようとするレインズ。そこへ負傷欠場中だったサモア・ジョーが復帰して登場。
陰謀があると信じてるとは驚いた。現実を教えてやろうか。レスナーはお前に勝利しただけでなく、お前の本性を暴いたんだ。お前は「レスナーを倒せるのは俺だけだ」と豪語してた。陰でコソコソとか目を合わせないとかは関係ない。お前は負けた。負け犬になったのさ。お前がレスナーと何度闘っても結末は同じ。この悪循環を終わらせる朗報だ。俺が「バックラッシュ」でお前を終わらせてやる。
白熱のオーエンズvsゼイン
ケビン・オーエンズとサミ・ゼインのシングル戦。勝者がRAWと契約できる。
試合は白熱の展開。両者が共にフィニッシャーを出してダウンし、レフェリーがカウント10を数えてドロー決着。「試合が決着しなかったため両者ともRAWとの契約は成立しません」との場内アナウンスが流れ、落胆する2人。
マット&ワイアット、すっかり仲良し
復帰したジェフ・ハーディーがバックステージで兄のマット・ハーディーに会う。肩の怪我が治って兄としても心から嬉しい、とマット。
俺が留守電に残したメッセージは消去したか、とジェフ。アンドレ杯の準備で忙しかったんだろ。
その通りだ、とマット。そして宿敵のおかげで優勝した。
マットに呼び込まれてブレイ・ワイアット登場。「ブラザー・ネロ」と語ったワイアットはジェフとハグ。それを見て「素晴らしい」と喜ぶマット。
アビゲイルの呪縛を兄が解いたようだな、とジェフ。気分はどうだ?
「最高だ」と告げてから去るワイアット。マットも一緒に去っていく。
それをジェフの横で呆気にとられた表情で眺めていたロリンズ&ベイラー。
今のは何だよ、というベイラーの質問に、両手を広げ、おどけたジェスチャーをしてから去るジェフ。
その後、ミズ&カーティス・アクセル&ボー・ダラスとロリンズ&ベイラー&ジェフによる6人タッグ戦が組まれる。
試合はロリンズがミズにストンプを決めて勝利。試合後に襲撃してきたアクセルとダラスにクー・デ・グラ、スワントーン・ボム、ストンプを続けて決めてみせた3人は仲良く勝ち名乗り。