RAW #1324:オーストラリアで結束を強めたはずのシールド、再び不協和音

(更新日:2018年10月16日)

DジェネレーションX、再始動

オープニングはトリプルHが不機嫌そうな表情で登場。続いて「HBK」ショーン・マイケルズも登場。2人は2日前にオーストラリアで開催されたPPV「スーパー・ショーダウン」でアンダーテイカー&ケインの健闘を称えたものの、直後に襲撃されている。

メルボルン(PPV開催地)からシカゴ(RAW開催地)までのフライトは相当な時間がかかる、とマイケルズ。長い時間イスに座り続けていろんなことを考えた。引退してからの8年半についてもだ。この8年半、俺は敬意を持って沈黙していた。しかし今回それは必要なかった! シカゴの空港に降り立った時、HHHが俺に向かって言ったんだ。2度と聞くはずのなかった、あの言葉をな。

「準備はいいか(Are you ready?)」とDジェネレーションX時代の決め台詞を言うHHH。ショーンが準備万端なのは知ってるが、破壊兄弟に聞いておきたい。クラウン・ジュエルでお前らは準備が出来てるのか?

俺たちDジェネレーションXは準備が出来てるぞ、とマイケルズ。テイカーとケインよ、お前らへの敬意など全くない。

着ていたTシャツを破り捨てる2人。下に着ていたのはDジェネレーションXのTシャツ。

ボビー・ラシュリー vs ケビン・オーエンズ

ラシュリーのセコンドについたリオ・ラッシュは試合中もマイクでオーエンズを挑発。この手の類を嫌う観客、案の定「ラシュリーを応援してくれ」と促したリオにブーイングを浴びせる。

場外のラシュリーに対しダイブするフェイントだけして飛ばなかったオーエンズに対し「アスリートじゃないからな」と笑ったリオ。しかし直後にオーエンズは驚愕のトペ・コンヒーロで場外のラシュリーにダイブ。観客は大熱狂。リオは呆然。

ボビー・ラシュリー ○ (フォール) ● ケビン・オーエンズ
※ドミネーター。

試合後、退場しようとしたラシュリーは気が変わってリングサイドに戻り、オーエンズが負傷した脚を何度も鉄柱に叩きつけるヒールファイト。

地元のプロスポーツ揶揄は定番

アライアスが登場。1週間前、シアトルでの大ヒンシュクをものともせず、オーストラリアでの敗戦に納得がいかない気持ちを歌にしたと説明し、

「シナの髪型に気を取られた」
「オーストラリアなまりを聞いてやる気が失せた」
「オーストラリアの食事が最悪で体調を崩したが、シカゴ・カブスが負けたので今は気分爽快だ」

など次々と炎上ネタを投入。

【6人タッグ戦】ロンダ&ベラ・ツインズ vs ライオット・スクワッド

先発したブリーとリヴは2週間前の「脳しんとう騒動」を引っ張って敵意むき出し。

ロンダ・ラウジー ○ (タップ) ● ルビー・ライオット
※アームバー。

3人全員がタップ負けしたことで、おそらくロンダとライオット・スクワッドの抗争は終了。

勝利したロンダの腕を挙げて称えるベラ・ツインズ。四方の観客の声援に応え、笑顔でハグした直後、背後からニッキーがロンダを襲撃。ブリーも追随し、ベラ・ツインズが裏切り。

突然の展開に蹴られ続けながら困惑の表情を見せるロンダ。

脈絡のない唐突な裏切り劇は当然ながら数週間後の女子単独PPV「エボリューション」に向けての路線変更なのでしょう。

巨獣とタッグ王者に不協和音

控室で仲間に喝を入れるドルフ・ジグラー。オーストラリアではシールドを追い詰めた。今夜こそ確実に仕留めるぞ!

もういい! とジグラーの熱弁を制するドリュー・マッキンタイア。いちいち指図されるのはムカつく。そもそもオーストラリアでフォール負けしたのはアンタだ。俺の心配をするより自分の立場を考えた方がいいぜ。

口論を始めたジグラーとマッキンタイアに怒鳴るブラウン・ストローマン。お前たちはなぜここにいるのかを思い出せ。俺の王座獲得をバックアップするためだろうが。それが上手くいけば全て丸く収まるんだ。もう言い訳など聞きたくねえ。

金色仮面の舞い

サウジアラビア開催のPPV「クラウン・ジュエル」でRAWとSMACKDOWNから4人ずつ選手が出場してのワンナイト・トーナメント「WWEワールドカップ」を開催すると発表。RAWの出場選手枠1つをかけて、臨時GMバロン・コービンが世界中を駆け回り精鋭を集め、バトルロイヤルの勝者をワールドカップ代表とすることに。

いかにも弱そうな選手たちが集うリングに入ったコービン、「まるでアベンジャーズとジャスティス・リーグの合体版かのような最高級のスター軍団」を集めたと自画自賛。

当然みんな彼らの名前は知ってるよな? と言ったコービンはカンニングペーパーを見ながら選手の名前を紹介。さらにアメリカ代表は俺だ、と自分の参戦を発表して試合開始。

試合開始直後、無名選手が団結してコービンを袋叩き。ただ1人、全身金タイツのスペイン代表、コンキスタドアだけは自らリングの外に退避してリラックス。

逆襲に転じたコービンは最高級の無名スター軍団を次々とオーバー・ザ・トップロープで場外に落として排除。

最後の1名も落としたコービンはクラウン・ジュエル出場権を獲得して大喜び。しかしリングサイドでずっと休憩していたスペイン代表コンキスタドアがまだ残っていた。

ビビってリングインを拒むジェスチャーのコンキスタドア。早く決着をつけたいコービンが場外に降りて追いかけると、コンキスタドアは素早い身のこなしで自らリングイン。

追いかけてリングインしたコービンがコンキスタドアを捕らえようとするも、背後に回ったコンキスタドアはジャーマン3連発。「スペイン代表なのにジャーマン?」と驚く実況陣。正体が分かっているらしい観客は大喜び。

軽快な身のこなしからオリンピック・スラムを決めたコンキスタドア、最後はクローズラインを浴びせてコービンを場外に落としてバトルロイヤル優勝。

ワールドカップ出場を決めたコンキスタドア。一方のコービンは敗退に半泣き。妙な動きで勝利を喜んだコンキスタドアはコービンの正面に立って金色マスクを取る。その正体は休暇を取っていたGMカート・アングル

アングルにまんまと出し抜かれたコービンは半狂乱。

試合後、バックステージでインタビューを受けるアングル。ワールドカップ出場と復帰おめでとうございます、と言われ「表向きはまだ休暇中なんだ」とだけ答える。

美女対決はシングルからタッグに変更されたらしい

PPV「エボリューション」で現役復帰するWWE殿堂者トリッシュ・ストラタスが登場。

3週間後に女子単独PPVで歴史を作る、と語り始めたトリッシュは対戦相手のアレクサ・ブリスについて言及。私についてデタラメなことを言い回ってるみたいだけど、生意気な小娘に教えてあげるわ。

トリッシュが何かを言おうとしたところでアレクサ登場。隣にはトリッシュと長く抗争していたミッキー・ジェームズも立っている。

7度も王者になったレジェンド、ずっと憧れていた人と闘えるなんて光栄だわ、と最初は殊勝だったアレクサも途中からトリッシュ罵倒を開始。私と同世代だったら7度の王者どころか私の引き立て役で終わってたわ。

だったら今ここで闘いましょうか、とトリッシュが挑発。アレクサがリングインしたところでミッキーが間に入る。こんな場所ではやらないわよ。それより私との試合を覚えてる? あんたはここシカゴで苦い思い出があるわよね?

あんたはお友達のアレクサを守ってあげなさい、と返すトリッシュ。7度の王者と闘うのがどういうことか、あんたなら分かってるわよね。PPVでは殿堂入りクラスのダメージをアレクサに与えてあげる。

それは私も味わってみたいわね、とミッキー。「エボリューション」で私とアレクサはチームを組むのよ。

タッグ戦をしたいの? と笑うトリッシュ。だったら私にもパートナーが必要ね。だれがいいかしら。エクストリームなくらい難しい問題ね。エクストリームといえば、あの人にしようかな。

登場したのはWWE殿堂者リタ。リングインしたリタにアレクサが襲いかかって乱闘発生。最後はダウンしたミッキーにリタがムーンサルトを狙うも、場外に退避していたアレクサが救出して未遂に終わらせる。

当初はシングル戦が発表されていたトリッシュとリタそれぞれの試合はタッグ戦に変更された模様。

休暇アピール

ポール・ヘイマンが登場。シールドの試合を観戦するために来た、と語り始める。

ロマン・レインズとブラウン・ストローマンは72時間前にオーストラリアで互いを潰し合い、飛行機で20時間かけて帰国してからここシカゴに来て、再び肉体を破壊し合う。

同じ頃、私の顧客ブロック・レスナーは部屋で寝ている。今日の試合を見る必要はないのだ。彼の目標はWWEとUFCで同時に頂点に立つこと。

レインズもストローマンも仲間の世話で大変らしい。レスナーは過去1度も「俺たちが」と言ったことはない。彼は常に「俺が」だ。サウジアラビアでレスナーは王者に返り咲く。

【6人タッグ戦】ザ・シールド vs ストローマン&ジグラー&マッキンタイア

ジグラーとマッキンタイアが劣勢となる度に「何やってるんだ!」「もっと役に立て!」と味方を怒鳴るストローマン。

遂に終盤、ジグラーがキレて言い返すとストローマンはジグラーのノドを掴んで威嚇。その腕をマッキンタイアが振り払い、「俺が相手になってやろうか」とストローマンを睨む。睨み合ってる2人にロリンズが攻撃を加えて同士討ちを誘う。

ドリュー・マッキンタイア ○ (フォール) ● ディーン・アンブローズ
※クレイモア。

終盤、DDTとスピアーを喰らって戦闘不能だったストローマンをマッキンタイアが立たせる。勝利したストローマン組はステージ上で揃って雄叫び。

一方のシールドは、フォール負けしたアンブローズが思い詰めた表情をしながら一人だけ先に退場。リング上からアンブローズの背中を不安げに見つめるレインズとロリンズ。

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