RAW #1327:狂犬アンブローズ、裏切りの理由を黙して語らず
(更新日:2018年11月6日)
臨時GM、威厳なし
臨時GMバロン・コービンがリングに登場。1週間前のRAWで前王者ロマン・レインズが返上したユニバーサル王座のベルトを肩に掛けている。
「先週の出来事は自分のキャリアの中で最も胸を打たれた」と殊勝に話し始めるコービン、しかしすぐに一転。「レインズには白血病に打ち勝って欲しいが、RAWには戻って欲しくない。なぜなら、このベルト姿は似合ってるだろ?」
勝手にご満悦なコービンが話を続けようとしたところで、ブロック・レスナーとポール・ヘイマンが登場。
「次期王座挑戦者が来てくれたぜ!」と無理にテンションを上げて叫ぶコービン。しかしすぐにヘイマンが「やめたまえ」と制止。「物事には段取りというものがあるんだ」と言って、コービンに詰め寄ろうとしたレスナーも制止するヘイマン。
「4日後のPPVでユニバーサル王座のベルトは本来の場所に戻る。そのためにはブラウン・ストローマンに勝たねばならないが、結果は既に決定済みなのだ。君たちは歴史的瞬間を目にすることができる」
ここでブラウン・ストローマンも登場。リング中央でレスナーを睨んだ後、「クラウン・ジュエルであんたをぶちのめしてユニバーサル王者となる」と宣言。
睨み合うストローマンとレスナー。その間にコービンが割って入るも、そのコービンをストローマンは突き飛ばす。怒ったコービンが背後から襲撃、しかしすぐ捕まり、ストローマンのパワースラムを喰らう。
一連のストローマンの行動を余裕の笑みで眺めていたレスナー。それに気づいたストローマンは再びコービンをパワースラム葬。
「あんたもこうなるんだ!」と叫ぶストローマン。観客からは「もう1発!」チャント。レスナーは大笑いし、「ほら、やれよ」とけしかける。
乗せられたストローマンはコービンに3発目のパワースラム。しかし背後に迫っていたレスナーがストローマンを捕らえ、F5で叩きつける。
余裕の笑みを崩さないレスナーはユニバーサル王座のベルトを掲げる。場内ブーイング。
フィン・ベイラー vs ボビー・ラシュリー
※リオ・ラッシュが介入。
シナの決断は責められない
退場したラシュリーとリオは医務室へ直行。そこにはストローマンに痛めつけられ治療中の臨時GMコービン。
「生意気なベイラーを懲らしめてくれてありがとう」とラシュリーに礼を言ったコービンは、ご褒美としてPPV「クラウン・ジュエル」のワールドカップ・トーナメントへの出場権を与えると発言。
「出場枠は埋まってただろ?」と問うラシュリー。「シナの代わりだ」とコービン。
ブランド対抗戦に向けて動き初めている
PPV「エボリューション」のRAW女子王座戦でニッキー・ベラに勝利して王座防衛を果たしたロンダ・ラウジーが試合後にバックステージでインタビューを受けている最中、SD女子王座戦に勝利して王座防衛を果たしたベッキー・リンチがやって来た未公開映像が流される。
「おめでとう、チャンプ」とロンダの勝利を祝福するベッキー。「あなたの試合もすごかったわね」と、ラストウーマン・スタンディング・マッチでシャーロット・フレアーに激闘の末勝利したベッキーを称えるロンダ。
「またすぐに会うさ」と言ってから去っていくベッキー。「すぐに会いましょう、チャンプ」とロンダも応戦。(2人はPPV「サバイバー・シリーズ」でブランド対抗のシングル戦を闘うことが発表されている)
【10人タッグ戦】トリッシュ&リタ&ベイリー&サーシャ&ナタリヤ vs ライオット・スクワッド&ミッキー&アリシア
※シャープ・シューター。
勝利直前、ナタリヤはリタとのコンビで、かつてナタリヤの父ジム・ナイドハート(今年8月に死去)がブレット・ハートとのコンビで見せていた「ハート・アタック」(合体クローズライン)を見せ、場内を沸かせる。
きっとまだ納得させられるストーリーが固まってないんだろうな
IC王座とRAWタッグ王座の2冠王となったものの、盟友ディーン・アンブローズの裏切り行為を受けたセス・ロリンズがリングに登場。
「いろんな感情が湧いた1週間だった。まずはレインズに愛と声援を送ってくれて感謝してる」(観客の「ありがとうロマン!」チャントに頷くロリンズ)
「先週、RAWタッグ王座を獲った。これで3度目だぜ。しかし兄弟分のアンブローズと一緒に戴冠を祝えない。奴は俺を裏切った」
「正直に言うと、俺は少し責任を感じている。俺のせいかもしれないと考えた。4年前は俺が奴を裏切った。その怒りを奴はずっと溜め込んでいて、今回最悪のタイミングでキレたのかもしれない」
「混乱していてよく分からない。答えはアンブローズ本人に聞くしかない。しかし奴は気まぐれ。気が向かないと現れない。電話もメールもしてないが今夜奴は会場に来ている。アンブローズよ、友人として、兄弟分として言う。ここに出てきて理由を説明しろ」
呼びかけに応じてアンブローズのテーマ曲が流れる。しかしアンブローズは現れない。ステージを見つめて呆然とするロリンズ。ここで観客が騒ぎ始める。視線の先には観客席の中にいる私服姿のアンブローズ。
「今日はシールドをバカにするつもりか」とロリンズ。「リングに来い。そして俺と向かい合い、質問に答えるんだ」
しかしアンブローズは無反応。ロリンズは怒鳴り始める。「俺が裏切った時は、少なくとも目を見て理由を話すだけの筋は通したぜ。男らしくリングに来い!」
しかしアンブローズは階段を降りる素振りだけ。マイクを持って何かを話そうとするが、ふてくされて話さない、という動きを二度。観客からは「裏切り者!」チャント発生。
我慢の限界が来たロリンズは苦笑しながらリング上で挑発。「お前は冷血なクソ野郎だよ。シールドの歴史で最も重要な夜だったのに、シールドの信念に唾を吐いたんだ。ロマンが病気で去ったというのにお前は身勝手だ。そんなに注目を浴びたいか。俺がお前の人生を地獄に変えてやる。お前の異名はニックネームではない、そのまんま気の抜けた狂犬(ルナティック)だよ」
狂犬という単語にようやく反応したアンブローズ。何かを話そうとするが、先に怒鳴るロリンズ。「そこにずっといろ。俺のほうから行ってやる」
ロリンズの動きを見たアンブローズは涼しげな表情をしながら去っていく。怒りに震えるロリンズ。
名前戻してたん?
ドルフ・ジグラーとドリュー・マッキンタイアが登場。
「遂に来たぜ」とジグラー。「クラウン・ジュエルで俺は目的を達成する。ビッグ・マンよ、見どころを話してやってくれ」
「俺たちはようやくシールドの解体に成功した」とマッキンタイア。「俺は次の闘いを見据えている。レスナーとストローマンのユニバーサル王座決定戦だ」
「確かにそうだな」とジグラー。「その試合の勝者がマッキンタイアの次の標的になるのだ。それは分かる。俺が分からないのは、カート・アングルがトーナメント優勝を宣言してるってことだ。俺はアマチュア時代からカートを目標にしてきた。しかしトーナメントは俺が制して不動の地位を築く。今日は肩慣らしだ。俺は寛大だから誰の挑戦でも受けてやるぜ」
登場したのはアポロ・クルーズ(今年2月に「アポロ」と改名したが、再び名前を戻していたらしい)。
アポロ・クルーズ vs ドルフ・ジグラー
※スーパーキック。
奇襲も効かず
アンダーテイカーとケインがリングに登場。「クラウン・ジュエルで破壊兄弟の狙いはただ1つ。DジェネレーションXの魂を奪い取る。お前たちは地獄の門に導かれるだろう。しかしそれはPPVでの話だ。今すぐ出てこい」
呼びかけに応じてDXの2人(トリプルH&ショーン・マイケルズ)が登場、と思いきや、トリプルHのみがステージに出現。マイケルズが出てこないことに気づいたHHHは「ちょっと待って」とジェスチャーし、マイケルズを呼び込む。
待ちきれずケインがリングを下りてステージに向かう。それを眺めるテイカーの背後をマイケルズが襲撃。スイート・チン・ミュージックでテイカーを蹴り倒す。
慌ててケインがリングに戻るも、素早く場外へ退避したマイケルズはHHHとハイタッチし、「サック・イット」のポーズで調子に乗る。
しかし、リング上で大の字にダウンしていたテイカーがムクリ。怒りの表情で睨むテイカーを見てDXは固まる。