SMACKDOWN #1000:ミステリオが復帰、映画スターのバティスタも久々の帰還

(更新日:2018年10月25日)

RAWに続いてSDも千回

1999年に第1回が放送されて以来、約20年続いているSMACKDOWNが千回放送を迎え、メモリアル映像が流される。

権力者一家が勢揃い

オープニングはいきなり「トゥルースTV」の開催(ミズに負けて消滅したはずでは…)。ゲストとして登場したのはRAWコミッショナーのステファニー・マクマホン。

「私はSMACKDOWNの初代GM。SDを成功に導いた立役者よ」と自画自賛するステフ(場内ブーイング)。質問タイムとして最初の質問をトゥルースが読み上げようとしたところで、SDコミッショナーのシェイン・マクマホンが久々に番組登場。失望するステフ。

「千回記念放送を迎えられたのはファンのみんなのおかげだ。SMACKDOWNとWWEを代表してファンにお礼を言いたい」と感謝を伝えるシェイン。

「そうやって媚びを売るのよね」とステフがイヤミを連発。喋り倒すステフを呼び止めたシェイン、「Aショーにようこそ(「自分の番組のほうが一流だ」「一流番組でその振る舞いは下品だよ」的な意味)」と逆イヤミ。

「確かにSDはAショーだし私も大好きよ」とステフ。「でもSDは世界で二番目の長寿番組。世界最長のウィークリー番組はRAWよ」(確かにそうだね、こっちは後発だからね、とシェイン)

「我々RAWはいつも高いレベルを保ってるわ」とステフ。「それに比べてSDは、特別な夜の幕開けだというのにトゥルースTVですって?」

突然指摘されて慌てるR・トゥルースとカーメラ。観客はチャントで支持。「初めて支持されたわね」とステフは再びイヤミ。

「SMACKDOWNですべきことは、ファンの求めているものを提供することなんだよ、トゥルースTVみたいにね」とシェインはフォロー。

ここでビンス・マクマホン会長が久々のお出まし。観客は大喜びでビンスのテーマを大合唱。

「お前たちの口論など誰も見たくないんだよ」とシェーン&ステフに釘を刺すビンス。「皆は娯楽を求めているのだ。WWEの『E』は娯楽(エンターテインメント)だろう」と語りながらWWEロゴのE部分(流線型)を手で描く。トゥルースも真似。シェインとステフも釣られる。

「ではどうやって皆を楽しませるか?」とビンス。観客の「何?(What?)」チャントに対し「父は補聴器をつけてるから聞こえてるわ。大丈夫よ」と観客と父にもイヤミを言うステフ。

苦笑しつつビンスは続ける。「私に名案があるぞ。ダンスブレイクだ!」

大喜びのトゥルース&カーメラがダンスタイムを開始。マクマホン一家も踊り出す。

スタイルズ&ブライアン vs ウーソズ

PPV「クラウン・ジュエル」でWWE王座をかけて闘うAJスタイルズとダニエル・ブライアンがこの日はタッグを結成。しかし試合終盤でブライアンのパンチがスタイルズに誤爆。

ジミー・ウーソ ○ (フォール) ● ダニエル・ブライアン
※ダブルキック。

ドラックスでもバウティスタでもない、野獣バティスタ帰還

トリプルH、リック・フレアー、ランディ・オートン、そしてバティスタの4人によるユニット「エボリューション」が千回記念に再集結。全盛時はRAWを主戦場にしていたため、4人がSMACKDOWNに集結するのは初めて。

「エボリューションのテーマ曲を聴くと思い出が蘇るぜ」とオートン。「ガキの頃にこのグループでキャリアをスタートさせいろいろ学んだが、HHHがショーを仕切り、リック・フレアーが娘シャーロットの実績作りに奔走し、そしてデイヴ・バティスタがイスに座ってメイクをしてる間、俺は毎晩ここで闘いレジェンドとなったのさ」

4人の最後に話し始めたバティスタは「冗談ではなく緊張してるぜ」と苦笑。2016年6月にWWEを離脱して以降、映画俳優として「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」でドラックスを演じるなど順調にキャリアを積んでいる。

「リングに立つのは久々だが楽しんでるよ」とバティスタ。相変わらず一部から飛ぶ野次に対し「あれは無視するぜ」と軽口(笑うオートン)。「マイクを持って喋るのが苦手だ。この晴れの席で何を喋るかを考え、4つ思いついた。いずれも俺が今回ここにきた理由だ」

「まず1つめ、SDが千回を迎えた。俺も番組の成功に力を貸したんだ。2つめ、ここは俺の地元だ。ガキの頃は貧しくて、この近所のナイトクラブで13年も働いてたんだ。誰よりも多くの暴力を目撃してきたさ。でも俺は今成功してここにいる」

「3つめ、世界中にいるファンのためだ。ブーイングする奴もいる。ブルーティスタとかブーティスタとか呼ばれたりもした。嫌われも愛されもした。でも俺がここで闘う時はいつもお前らを愛していた。いいか、お前らを愛してたし、楽しませたかったんだ。勝ち負けじゃない、俺は楽しませたかったのさ。礼は要らないぜ」(観客は歓声)

「4つめ、ここにいる彼ら(3人の仲間)のためだ。エボリューションは特別なんだ。この4人が会場に登場すると空気が変わる。世界王者の4人が集結して最凶軍団を作った」

「13度の世界王者、ランディ・オートン。こいつに初めて会った時、こいつは特別だと分かった。本物だよ。リックもハンターも、そしてWWEファンもそれを知ってた。他の誰も持ってない才能を彼は持ってる(オートン照れる)」

「ネイチャーボーイ、リック・フレアー。16度の世界王者だ。みんな知ってるだろうから敢えて何も言わないさ。(拳を突き出して合わせようとするフレアーに)はっはっは、懐かしいな。それをパンツから出すなよ(爆笑するHHHとフレアー)。子供も見るファミリー番組なんだから言わせるな」

「最後は肝心なこの男、キング、14度の世界王者 HHHだ。たった1人で業界を変えてみせた。この業界で彼はあらゆる事を成し遂げてきた。でも俺は倒せなかったがな」(観客「ああ言っちゃった〜」的リアクション)

禁句を言われて表情が険しくなるHHH。一方のバティスタも真顔になり、しばし睨み合い。後方では何かを期待してワクワク顔のオートン。

間に入ったフレアーが2人をなだめ、冷静になったバティスタがハグを促す。HHHも応じて2人はハグ。後方では「なんだよ、やらねえのかよ」という感じでガッカリしているオートン。

機嫌を直して笑顔になったHHH。しかしバティスタが視線をそらすと再び険しい表情でバティスタを見つめる。

過去のGMたちも集結

GMペイジのオフィスに、過去SDでGMを務めたテディ・ロング、ジョン・ロウリネイティス、ヴィッキー・ゲレロが襲来した写真がInstagramにアップされていたので掲載しておきます。

(この場面、「J SPORTS」の日本放送では全カット。WWEの公式YouTubeチャンネルにも動画が見つからず)

SDの顔と言えば墓掘り人も

RAWに続きSDにもアンダーテイカーが降臨。

「クラウン・ジュエル、DXよ、安らかに眠れ」とだけ語る。

【トーナメント予選】ルセフ vs ザ・ミズ

序盤から優勢だったルセフ。しかしエイダン・イングリッシュが突如出現して介入。

ザ・ミズ ○ (フォール) ● ルセフ
※丸め込み。ミズはトーナメント出場決定。

ドヤ顔で威張るエイダンに、セコンドのラナが怒りの股間蹴り。さらにルセフがエイダンを鉄階段に激突させて八つ当たり。

エッジ正論、のち落胆

WWE殿堂者エッジが久々に登場し、トーク・コーナー「カッティング・エッジ」を復活させる。ゲストはSD女子王者ベッキー・リンチ。

「俺は他の誰よりも、君の行動や考え、そして苦労を理解している」とベッキーに語りかけるエッジ。表情が明るくなるベッキー。

「俺も昔はメイン戦と無縁でポスターにも載らなかった。期待もされてなかった。がむしゃらに闘い、全て自力で勝ち取った」

「確かにそうだよ」と大きく頷くベッキー。

「君はシャーロットとの友情を捨てて良かったと思ってるだろ」とエッジ。再び大きく頷くベッキー。

「それは正しい選択ではない」とエッジ。ベッキーの表情が曇る。

「最後まで聞いてくれ」とエッジは続ける。「俺も同じ選択をしたことがある。トップに立つため、邪魔になる友情関係踏みつけてブチ壊した」

「いいかベッキー、王座に君臨し続けることも、ポスターに載り続けることもできる。しかし選択を誤ると人格が変わり、魂が汚れる。君の中にまだ良心はあるだろう。今の決断でどんな結果になるか分かるか? 家でベルトを眺めながら自分の功績を回想するとき、君は孤独だ。そして自分が好きではなくなる」

「そうだね」とうつむきながら話し始めるベッキー。「自分のことは好きではない。自分のことは愛してるんだ」

不敵な笑みを浮かべた後、怖い表情になりエッジを睨むベッキー。「王者に説教すんじゃねえよ。さっさと私のリングから下りろ。それから、ロープに首をぶつけてケガすんじゃねえぞ」(エッジは首の負傷が原因で若くして現役引退した)。

王座ベルトを掲げて誇示するベッキー。エッジは落胆しながら首を横に振る。

ここでシャーロット・フレアーが登場。「ベッキーはベルト以外に関心がない。だからスーパー・ショーダウンでは逃げた。先週は逃げ切れずにLEDボードを貫通した。自分を愛してるって? じゃあ今から私がすることも愛してるくれると思うよ」

突如シャーロットがベッキーにタックルを浴びせて乱闘発生。

【SDタッグ王座戦】ニュー・デイ(E&ウッズ) vs ザ・バー

ゲスト解説としてジェリー「ザ・キング」ローラーとブッカーTのWWE殿堂者2名が久々に実況席でお喋り。

その実況席にセザーロ&シェイマスがウッズを叩きつけようとしたところで、ビッグ・ショーが登場。大巨人に睨まれたセザーロ&シェイマスは後退。

倒れていたコフィ・キングストンに手を貸して立たせたショー。しかし突如コフィをチョークスラムで実況席に叩きつける。リング上で怒るビッグ・E。しかし背後にはシェイマスが身構えている。

シェイマス ○ (フォール) ● ビッグ・E
※ブローグ・キック。ザ・バーが新王者に。

【トーナメント予選】レイ・ミステリオ vs 中邑真輔

2015年に契約満了でWWEを退団して以降、PPV「ロイヤル・ランブル」と「グレーテスト・ロイヤル・ランブル」に単発復帰していたミステリオが正式にWWEと再契約して復帰。

レイ・ミステリオ ○ (フォール) ● 中邑真輔
※619からのダイム。ミステリオはトーナメント出場決定。

これでPPV「クラウン・ジュエル」のワールド・カップ・トーナメントに出場する8人の選手が決定。

◆ジョン・シナ
◆カート・アングル
◆ランディ・オートン
◆ジェフ・ハーディー
◆ドルフ・ジグラー
◆セス・ロリンズ
◆ザ・ミズ
◆レイ・ミステリオ
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